遺児進学支援を 申請者増で資金難 あしなが学生募金が街頭活動

呼びかけに応じて浄財を寄せる岡山駅利用者

 病気や災害、事故で親を亡くした遺児らの奨学金を募る学生団体「あしなが学生募金」は21日、JR岡山駅東口で街頭活動を行った。申請者の急増で資金難に陥っており、協力を呼びかけた。

 あしなが育英会(東京)の奨学金を利用する大学生やボランティアら15人が参加。募金箱を手に「募金が大きな力となり、遺児たちの夢をかなえます」などと訴え、駅利用者が浄財を寄せた。

 学生募金事務局によると、9月1日現在の岡山県内の受給者は117人(高校66人、専門学校11人、大学40人)。2023年度から奨学金を一部貸与から返済不要な全額給付に変更したことで全国的に申請が増え、県内でも同年度に申請した46人のうち給付できたのは18人にとどまる。

 岡山ブロックマネジャーで3歳の時に父を亡くした岡山理科大3年女子(21)は「奨学金のおかげで教師になる夢を諦めずに勉強を続けられている。活動を通じて奨学金について広く発信したい」と話した。

 街頭募金は22、28、29日もあり、28、29日はJR倉敷駅でも実施する。

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