ヴィッセル神戸、鹿島に快勝 MF佐々木が2ゴール リーグ初優勝へ大きく前進

神戸-鹿島 前半、先制点を決めた神戸・佐々木(中央右)=撮影・吉沢敬太

 明治安田J1リーグ第30節最終日の21日、首位のヴィッセル神戸はホームゲーム扱いの国立競技場(東京都新宿区)で鹿島アントラーズと対戦し、3-1で快勝した。3連勝の神戸は通算18勝7分け5敗の勝ち点61とした。2位横浜Mも勝って勝ち点4差は変わらず、28日のアウェー湘南ベルマーレ戦での最短優勝はなくなったが、4試合を残すリーグ戦で初の戴冠が見えてきた。

 5万3444人の大観衆が集まった首都開催。神戸は前半16分、MF佐々木がMF井出の左クロスに頭を合わせて先制すると、同45分には井出がFW武藤の左クロスを頭で仕留めてリードを広げた。前半30分を過ぎて鹿島に押し込まれるシーンがあったが、ほぼ神戸ペースで試合を進めた。

 後半も危なげないスタートを切った。一気に交代カード3枚を切った鹿島の攻撃を冷静にしのぎ、後半17分に左CKのこぼれ球をDF酒井がペナルティーエリアの外から右足ボレー。オフサイドで無得点の判定に泣いたが、38分に右GKから佐々木がこの日2点目となるシュートを突き刺した。ロスタイムに入って3試合ぶりに失点したが、リーグ初優勝に向けて大きく前進した。

 28日の湘南戦は敵地のレモンガススタジアム平塚(神奈川県)で開催される。

 【ヴィッセル神戸】川崎製鉄水島サッカー部が母体。クラブ創設後の初練習を予定した1995年1月17日に阪神・淡路大震災が発生した。96年に日本フットボールリーグ(JFL)2位に入り、Jリーグ昇格を決めた。成績不振に伴う経営難となった2004年、楽天を率いる三木谷浩史氏の個人資産管理会社が営業権を取得。15年に楽天グループ傘下に。元スペイン代表MFアンドレス・イニエスタら実力者の補強を積極的に進め、20年元日にクラブ初タイトルとなる天皇杯を獲得。昨季はリーグ13位に低迷した。

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