広島とC大阪はゴールレスドロー、大迫にキム・ジンヒョン…両軍GKがナイスセーブ連発【明治安田J1第30節】

21日、明治安田生命J1リーグ第30節のサンフレッチェ広島vsセレッソ大阪がエディオンスタジアム広島で行われ、0-0のドローに終わった。

今節含めエディスタ(広島広域公園陸上競技場)でのゲームが残り2試合の広島(5位)。2015年以来となるJ1制覇はほとんど可能性が残されていないが、クラブがその歴史を紡いできたスタジアムに感謝を告げるべく勝利がほしい。

対するは日本代表定着にグッと近づいた毎熊を擁するC大阪(7位)。毎熊はいつも通り右サイドバックで先発し、中盤の司令塔・香川、両ワイドのカピシャーバとジョルディ・クルークス、最前線のレオ・セアラらがホームチームに襲いかかる。

最初のチャンスはC大阪。20分、GKキム・ジンヒョンから手数をかけずにボールを運ぶと、右サイドからクルークスが自慢の左足でファーへクロスを入れる。飛び込んだカピシャーバのヘディング弾は日本代表の正GK争いに加わった広島守護神・大迫にセーブされる。

C大阪の攻勢に対して後手にまわる広島。30分を過ぎてもシュートがなく、1トップで先発のドウグラス・ヴィエイラは今季8ゴールをマークも全て途中出場から。マルコス・ジュニオールとピエロス・ソティリウを欠くなか、古巣対戦でスタメンの加藤にも頼りたい。

31分に志知のボレーでようやくファーストシュートもゴールへの期待値を生み出すものではなく、その後も全体的にはC大阪のペースで試合が進んでいく。広島は攻撃に転じる以前にプレッシングがハマっていない印象だ。

それでも45分、塩谷のボール奪取からカウンターを発動し、パスを受けた満田がボックス外から右足シュート。GKキム・ジンヒョンに阻まれたこぼれ球には加藤が反応し、中央への折り返しには勢いそのままに駆け上がった塩谷が左足ボレー。またもキム・ジンヒョンにセーブされた。

先制点には繋がらずも前半最後に「良い守備から攻撃へ」の形を作れた広島。光明を見出してハーフタイムを迎える。

後半最初の決定機はC大阪。53分、ロングボールに抜け出したレオ・セアラがGK大迫との一対一を迎えるも、ゴール正面からのシュートを大迫に間一髪でセーブされる。大迫は直後のCKもキャッチしピンチを回避した。

後半に入って再びなかなかチャンスを作れない広島。それでも前線からのプレスは前半より勢いが出ており、前半最後に見せた良い守備から攻撃への再来を予感させる。C大阪に押し込まれても最後はGK大迫が処理していく。

広島は65分、自陣でのボール奪取から速攻を仕掛け、満田のパスを受けた加藤が細かいステップから右足シュートを放つ。しかし、C大阪もGKキム・ジンヒョンが安定感抜群。加藤のシュートは低い弾道で強烈だったが、落ち着き払ったキャッチングに阻まれる。

キム・ジンヒョンはさらに72分、広島のエゼキエウがボックス手前から放った精度抜群のコントロールショットを間一髪でナイスセーブ。両チームともGKが大きな存在感を放つ。

試合も終盤に差し掛かると今度は大迫がナイスセーブ。80分、鋭いカットインで2人、3人とかわし、左足シュートを放ったC大阪の新井。しかし、ゴール左隅を突いた一撃は大迫が右手一本でセーブした。

結局、両チームともGKがMVP級の働きを披露したことにより、90分間を通じてゴールは生まれず0-0で決着。勝ち点1を分け合うことになった。

サンフレッチェ広島 0-0 セレッソ大阪

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