よくある猫の「騒音トラブル」とは?気をつけるべき3つのシーンと、それぞれの対処法

1.「猫の運動会」の時間帯

猫は基本的に、音を立てずに歩いたり走ったりできる動物です。それは「肉球」と呼ばれる、足の裏側にある皮膚の部分がクッションの役割を果たすから。衝撃をやわらげると同時に、音も吸収してくれるというわけですね。

しかし、日本の住宅のほとんどには、フローリングが採用されています。歩くだけでは音はしませんが、走り回るとなると別。さすがの肉球も、フローリングの上で猫が走り回る場合は「ドタバタ」と音が響いてしまうのです。

ただし、猫は一日の大半を寝て過ごすため、動きが激しくなるのは一定の時間。しかも通称「猫の運動会」といわれる時間帯は早朝や夜が多く、騒音トラブルを招きやすいのです。

その対策としては、日中になるべく遊ばせるのがおすすめです。飼い主さんが昼間に留守する場合は、1人で遊べるおもちゃを用意してあげましょう。早い時間に体力を消耗することで、夜の運動量を減らすことができたり、「運動会」の時間帯を少し早めることができたりします。

2.キャットタワーや上下運動

猫にとって「上下運動」は必須です。運動にもなりますし、ストレス解消にもつながるからです。そのため「キャットタワー」がお気に入りという猫は多いはずです。

しかし、このキャットタワーから飛び降りるときの着地音は、思った以上に響きます。1メートルほど上から猫が飛び降りただけでも、2階から1階に「ドスン」という音がしますし、もっと高い位置から飛び降りた場合はさらに大きな音がします。

しかも集合住宅の場合は、下の階に別の世帯が暮らしているため、『ペット可』の物件とはいえ、近所迷惑につながってしまいます。

キャットタワーを設置する場合は、床材に工夫をするとよいでしょう。フローリングよりは畳の方が、音は吸収されますし、厚みや重みのある「騒音防止マット」を敷くのもよいでしょう。

3.鳴き声

猫の中には、よく鳴く猫とあまり鳴かない猫がいます。

たとえばペルシャやノルウェージャンフォレストキャットなどは、あまり鳴かない猫として知られています。一方で、シャム猫やベンガルなどはよく鳴く傾向があります。ただし、よく鳴く猫といっても「騒音トラブル」になるレベルの鳴き声には、なんらかの理由が隠れているはずです。

たとえば、猫の発情期の声は、春や夏になると、外で暮らす猫の「アオーン」という鳴き声が聞こえるもので、けっこうな大きさです。発情期の猫の声は大きいので、もし愛猫が自宅でその声を出すようになってしまっては近隣住民とのトラブルの元です。

このような場合、避妊手術・去勢手術をすることで予防できるので、子供を産ませる予定がなければ、発情期を迎える前に手術をするとよいでしょう。

このほかにも、猫が鳴く理由は様々ですが、そのほとんどが「要求」です。ご飯が欲しい、遊んでもらいたい、トイレを掃除してほしい、体調が悪いなどです。

ご飯の場合は、決められた時間帯に与えることで食事の習慣がつきます。遊びが足りない場合も、1日の中で相手をする時間を設けるとよいでしょう。もちろん体調不良の場合は、早めに動物病院を受診してくださいね。

まとめ

猫の「騒音トラブル」で特に注意するのは、足音と鳴き声です。しかし、いずれも猫は本能で行っているだけで「悪いことをしている」という意識はありません。

たとえ飼い主さんが困っても、過剰に反応したり、けっして大きな声で怒鳴ったり叩いたりしないようにしましょう。

また猫が暴れたときに、花瓶や植物などを倒して「ガチャン!」という音がする場合もあります。猫の動線に、割れるものや落ちるものを置かないようにするのがおすすめです。

このように飼い主さんが対策をすることで、少しでも「騒音トラブル」を減らすことができますよ。

© 株式会社ピーネストジャパン