焼きガニと一緒に燗がお勧め! 「竹泉」生酛純米酒、仏コンクールで最高位賞 朝来産酒米・兵庫錦を使用

蔵マスターで入賞した竹泉の「生酛純米 幸の鳥 兵庫錦」と「純米山田錦 梅酒」、田治米博貴社長=朝来市役所

 兵庫県朝来市山東町矢名瀬町の酒蔵・田治米が醸した「竹泉 生酛純米 幸の鳥 兵庫錦」が、フランスで開かれた日本酒コンクール「蔵マスター」のクラシック酛部門で最高位のプラチナ賞を受けた。「竹泉」銘柄の同コンクール入賞は7年連続となる。(小日向務)

 フランス人を中心としたソムリエやシェフら飲食関係者が審査員を務める同コンクールで、7回目となる今回は計1192銘柄の出品があった。

 受賞した酒は、乳酸菌などを自然界から取り込む江戸時代から続く伝統的な製法「生酛仕込み」で醸造。炭素ろ過をしていないため、日本酒本来の黄金色のままという。2020年度に醸造し、今年10月4日に発売した熟成酒の新商品だが、販売に先立ってコンテストに応募したという。

 兵庫県が開発した新しい酒米「兵庫錦」を使用する。農薬を使わず、コウノトリ育む農法で育てた朝来市産の酒米で、精米歩合は70%。田治米博貴社長は「常温から熱めの燗がお勧め。うま味と切れがあり、特に松葉ガニの焼きガニと一緒に食べると、おいしさが何倍にもなる」とアピールする。

 竹泉は昨年の古酒部門に続き、2年連続でプラチナ賞に選ばれた。このほか、同コンクールに今年新設された梅酒部門で、「竹泉 純米山田錦 梅酒」がプラチナ賞に次ぐ金賞を受けた。この梅酒は、イタリア・ミラノで開かれた日本酒のコンクール「ミラノ酒チャレンジ」でも、冷菓のストロベリーソルベとの好相性が評価され、「ベストペアリング賞」を受けている。

 「幸の鳥」の生酛純米は720ミリリットルで1870円、1.8リットル3740円。梅酒は500ミリリットルで2310円。田治米の特約店で販売している。同社TEL079.676.2033

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