廃棄されるうどんをスイーツに 高校生がビジネスアイデア発案 29日コンテストへ/岡山・津山市

専門高校などの生徒による学習成果発表の祭典第33回全国産業教育フェア福井大会「さんフェア福井2023」の全国高校生ビジネスアイデアコンテストに、津山商業高校=岡山県津山市=のチームが出場する。「コンテストを通して地域が抱える課題を訴えたい。もちろん目指すは優勝のみ」と闘志を燃やしている。

全国22都道府県89の応募のなかから10チームが選出された。コンテストは29日、福井市内で開かれる。

「チーム食品ロス」は地域ビジネス科3年の小林聖明さんと同科の牧亮佑さん、情報ビジネス科3年の髙橋拓渡さん、同科の水島透士さん。「課題研究(地域研究)」で同じテーマを選んだ生徒たちが手を組んだ。

ビジネスプランは「規格外の麺がスイーツに~フードロス対策と障害者雇用につながるソーシャルビジネスを創出」。製麺所で包装ミスや印字ミスなどで廃棄されるうどんに着目。ロールケーキに定評のある就労継続支援B型事業所らくがき=津山市国分寺=と共同でうどんでつくるワッフルを開発した。「つしょっふる」と名付けた。

商品開発で試行錯誤するなかでぜんざいはとても美味しく仕上がったものの手間がかかりすぎるため断念。また、チュロスやドーナツは火や油の使用がネックになった。このような中で病院や小学校のイベントで試験販売し人気を集め完売したワッフル(つしょっふる)の一つ当たりの原価を40円程度に抑えることに成功し、価格、品質共に申し分のない仕上がりとなった。

担当の芳原晨祐教諭(25)は「食品ロスだけではなく、障害者雇用にも焦点を当てたことで視野が広がった」と話す。

チームは「スイーツとしての完成度にもこだわった。消費者、利用者、生産者みんなが笑顔になれる“つしょっふる”を目指しました」と自信を見せた。

全国ビジネスアイデアコンテストに挑む“つしょっふる”のチラシ

© 津山朝日新聞社