路上での性犯罪どうしたらなくせる? 警官と見回り、大学生が感じた危険とは

町中に設置されている防犯カメラの位置を確認する学生ら(草津市内)

 暗がりに乗じて女性らを狙う路上での性犯罪。夜間に帰宅途中の人が狙われることが多いが、環境整備によって対策できる場合もある。日没が早まり注意が必要な時季になったのを受け、滋賀県警生活安全企画課と草津署は19日夕、学生防犯ボランティアや草津市と合同で、学生らの通行が多い同市内の路上をパトロールした。

 参加したのは、大学生を中心とした防犯ボランティア団体「ヤングリレーション滋賀」の学生と同市危機管理課の職員、警察官の計11人。学生の視点から危険箇所を洗い出し、必要に応じて行政が改善する。全国地域安全運動に合わせて実施した。

 午後5時半、学生らは2班に分かれ、JR南草津駅東側の「かがやき通り」と周辺の住宅街などを点検した。近隣に大学や中学、高校があり、大通りは学生らの往来が多いが、住宅街に入ると人の目は一気に減る。20分ほどで真っ暗になった。

 ボランティアの学生は警察官と共に歩き回り、街灯が設置されていなかったり、木が生い茂って死角が生じていたりする箇所を地図に書き込んでいった。1時間ほど見回った後、気付いたことをそれぞれ報告した。

 大阪商業大2年の男子学生(19)は、「普段歩いているような町にも危険があることが分かった。将来、町づくりに関わりたいと思っているので、気付いたことを防犯に生かしたい」と話した。

 県警生活安全企画課の室谷真喜雄警部は、「性犯罪は季節に関係なく起こる。路上ではスマートフォンや音楽に気を取られて被害に遭うことが多く、気を付けてほしい」と呼びかけている。

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