仮死状態で保護した子猫…奇跡の成長を遂げた1年間の記録に『助けたいという気持ちと生きたいという気持ちが重なった』と感動の声!

自宅の庭で生まれたばかりの子猫を見つけた飼い主さんでしたが、その子猫は今にも命の灯が消えてしまいそうな状態でした。しかし、飼い主さんによる懸命の蘇生と人工哺育により、子猫は驚くほどすくすくと成長してくれました!

心肺停止の状態で保護された子猫の1年間の記録を映したこちらの投稿は、YouTubeで57万回以上再生され、150件以上のコメントも寄せられています。

奇跡の成長!命が危ぶまれた子猫の1年後の姿に感動

2022年の3月3日、飼い主さんの自宅の庭で、1匹の野良猫が2匹の子猫を産みました。しかし、飼い主さんが見に行ってみると、そのうちの1匹は母猫にお世話されないまま冷たくなっています。

このままにはしておけないと、飼い主さんが必死に人工呼吸や心臓マッサージを施し、何とか息を吹き返したのが、三毛柄の子猫「おこげ」ちゃんでした。

呼吸がやっと安定し、動き始めてくれるまでに時間はかかったものの、手作りのミルクを飲ませ、一晩中手のひらで温めて過ごす中、どうにか翌日まで生き抜いてくれました。

手のひらで温めてもらっているおこげちゃん

翌日の朝一番に猫用のミルクを買いに行ったものの、なぜかおこげちゃんは数滴しか飲んでくれません。そこで、心配になった飼い主さんは動物病院へ向かいました。

ところが獣医師からは、母猫がおこげちゃんを見捨ててしまったのは育たないと判断したからであり、「この子はもうすぐ死んでしまうかもしれない」という辛い事実を突きつけられることになります。

しかし、飼い主さんはその言葉を聞いても、「自然界は厳しいもの」という実感は抱く一方で、「おこげは家猫になったから、自分たちが見捨てなければ大丈夫だ」とも思ったそうです。

その決意の中、お世話を続ける飼い主さんの元で、おこげちゃんは初めて元気な声を響かせ、2週間も経つ頃には自分からミルクが入った哺乳瓶に突進し、飲みたい!とアピールしてくるほどの元気さを発揮し始めます。

ミルクがおいしいね!

そして、目も開き、少しずつ足取りもしっかりとしてくると、親代わりの飼い主さんが離れた時には可愛い声で鳴きながら、後を追って甘えてくるまでになりました。

生後3週間を過ぎると、手作りしてもらった専用のケージの中にあるトイレで、お尻を刺激してあげなくても自分でおしっこやうんちをするようになり、できることがどんどん増えていくおこげちゃんに、飼い主さんは少し寂しさも感じたそうです。

しかし、命の危険があったおこげちゃんがこれほど順調に成長過程をたどってくれたのは、奇跡的な出来事です。

ミルクを卒業したこの頃には、動きがますます活発になり、おもちゃで遊ぶ楽しみも手に入れました。

おもちゃで遊べるだけの視力や筋力が発達

また、飼い主さんに買ってもらったオオサンショウウオのクッションがお気に入りとなり、その後にも続くおこげちゃんの定番のくつろぎスペースとなったようです。

クッションで眠る子猫時代のおこげちゃんは、可愛い寝相だけでなく、クスッと笑ってしまうような大胆な寝相も披露するなど、見守る飼い主さんにたくさんの癒しを提供してくれました。

お気に入りのクッションの上でぐっすり

実はこの頃、おこげちゃんの姉弟として産まれたもう1匹の子猫も、母猫とのお別れにより、飼い主さんのお家に迎え入れられることとなります。

後に「はっさく」くんと名付けられた子猫は、母猫とともに飼い主さんの自宅周辺を居場所にして暮らしていましたが、急に母猫が帰ってこなくなり、1匹で道路に座り込んでいたところを飼い主さんのお姉さんに保護されました。

はっさくくんは猫風邪にかかっていたため、おこげちゃんと一緒に遊べるようになったのは生後2ヶ月齢の頃だったそうですが、おこげちゃんにとっては寄り添い合える実の姉弟、良き遊び仲間が誕生したのです。

子猫同士のやんちゃなじゃれ合い

当初、箱入り娘の家猫としてずっと暮らしてきたおこげちゃんと、野良猫出身のはっさくくんでは力の差が出るのでは…と、飼い主さんもひやひやすることはあったようです。

しかし、猫同士で関係を作るなら人間は立ち入りすぎない方が良いと判断し、基本的には見守る姿勢を貫きました。

その甲斐あってか、おこげちゃんは野良猫出身のはっさくくんに負けないほど強くなり、一方ではっさくくんも手加減をすることを覚えることができたそうです。

仲良く遊んで一緒に爆睡

生後4ヶ月齢を迎える頃から、2匹の体は目に見えてぐんと大きくなり、高いところに登って遊ぶ楽しみも得たようでした。

飼い主さんは2匹のために、立派なサイズのキャットタワーを購入!慎重派でなかなか登らないはっさくくんに比べ、おこげちゃんは積極的にタワーを楽しんでいます。

こんなに高いところも登れるようになりました!

飼い主さんが出張で1週間お家を空けて帰宅した時には、はっさくくんはすぐに甘えに来てくれましたが、おこげちゃんはしっぽを膨らませて若干警戒気味で近寄るなど、キャットタワーの導入時とはまた違った、正反対な2匹の様子も見せてくれました。

おこげちゃんは恐る恐る飼い主さんに近づきながらも、匂いを嗅ぐことで「あっ!」と思い出してくれたようで、忘れられていないかドキドキしていた飼い主さんも一安心したようです。

生後6ヶ月で2匹一緒に避妊・去勢手術を無事に終えた9月のこと、飼い主さんのお家には、新たな猫「しらす」ちゃんが仲間入りします。

しらすちゃんは、飼い主さんのお姉さんが繁殖業者から引き取った猫で、劣悪な環境下にいたために、体の汚れや臭いも強烈な猫でした。

しらすちゃんが登場!

体のお手入れをし、環境に慣れてもらいながら、10月の中旬頃におこげちゃんやはっさくくんとの対面を果たしますが、あの弱弱しかったおこげちゃんの姿はもうありません。今やすっかり強いボス猫となっていたため、しらすちゃんはシャーッと威嚇されてしまいました。

しかし、鼻先をくっつけて行う猫同士の親愛表現ができてからは、徐々に3匹で距離を縮めていけたそうです。

あんなに威嚇していたおこげちゃんですが、避妊手術をして帰宅したしらすちゃんには心配するかのように、隣に寄り添って優しさを見せてくれた日もありました。

しらすちゃん、大丈夫?

保護されてから1年が経ち、おこげちゃんは1歳の誕生日をはっさくくんと一緒に迎えました。

あの日もしも飼い主さんがおこげちゃんを見つけなかったら、心肺蘇生を試していなかったら、今のおこげちゃんの姿はなかったでしょう。

キャットタワーの上ではっさくくんと並び、のんびりとあくびをするおこげちゃんは、怖いものや、暑さ・寒さなどの過酷な環境にもさらされることなく、穏やかな顔をしています。

生まれてすぐに最も大変な危機を乗り越えることができたおこげちゃん。これからもずっと、飼い主さんやはっさくくんと、楽しく、仲良く過ごしてくれればと願うばかりです。

1歳の誕生日おめでとう!

おこげちゃんの1年を記録したこちらの投稿には、『こんなに可愛いおこげちゃんが大きく成長してくれて、ほんとに嬉しい』『何もしなければそのまま虹を渡ってたかもしれないけど…主さんの想いをしっかり受けて元気になっての恩返しですね』など、おこげちゃんの成長を祝福する人からのコメントが多くあふれました。

また、懸命に小さな命を守った飼い主さんにも『消えそうだった小さな命を救って下さってありがとう』『お互い癒し癒され楽しい生活が続きますように』といった、称賛したり、幸せを願う声が届けられています。

おこげちゃんが保護されてから現在に至るまでの日々の暮らしは、他の投稿でもご覧いただけます。ぜひチェックしてみてくださいね!

おこげちゃん、はっさくくん、しらすちゃん、飼い主さん、この度はご協力いただき誠にありがとうございました!

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