新潟県中越地震から19年、10月23日は各地で追悼や支援に感謝の集い 被災地域では過疎、高齢化が深刻な課題に

中越地震で犠牲になった児童3人の慰霊碑を清掃する住民ら=10月22日、小千谷市塩谷

 最大震度7を記録し68人が犠牲になった2004年の中越地震から、10月23日で19年となった。大きな被害を受けた新潟県の長岡市や小千谷市、魚沼市などでは復興が進み、地震の痕跡は少なくなった。一方、道普請(みちぶしん)や除雪などで生活を支え合ってきた中山間地の集落は人口が減少し、地域の維持が課題となっている。

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 中越地震は2004年10月23日午後5時56分、旧川口町(長岡市)を震源に発生。旧川口町で震度7、小千谷市や旧山古志村(長岡市)などで震度6強を記録し、新潟県内の広い範囲が大きな揺れに襲われた。重軽傷者は4795人、12万棟以上の住宅が被害を受けた。

 地震当時、約2200人だった長岡市山古志地域の人口が約3分の1になるなど、被災地は過疎と高齢化が深刻化している。

 各地で23日、犠牲者の追悼や復興支援への感謝を伝える行事が開かれる。全国から訪れた人々との縁は、復興が進んだ後も保たれ、地域に活力を生み出してきた。

 2024年は震災から20年の節目を迎える。地震後に生まれた若い世代に記憶や教訓をどう伝えていくか、模索が続く。

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