興陽高チーム 県勢初の全国優勝を うまいもん甲子園決勝大会に挑む

大会本番に向けレシピの調整に励む(左から)岡山さん、阿部さん、釜谷さん

 高校生が地元食材を生かして考案したオリジナル料理の出来栄えを競う「第12回ご当地!絶品うまいもん甲子園」(一般社団法人全国食の甲子園協会主催)の決勝大会(11月26日、東京)に、中国四国エリア代表として興陽高(岡山市南区藤田)のチームが初出場する。地域の農産物の魅力をたっぷり詰め込み、見た目も斬新な「う米(まい)!!ポテサラロール」で県勢初の全国優勝を目指す。

 メンバーはいずれも家政科3年の阿部沙桐さん(18)、岡山佳音さん(18)、釜谷星良さん(18)の3人。課題研究の一環で挑戦した。

 ポテサラロールは、ポテトサラダや南区特産のレンコン料理、レタスなどをワッフルコーンで巻き、アイスクリームのような見た目で写真映えを狙った。レンコンは照り焼きやつまみ揚げにして満足感を高め、ニンジンの唐揚げ、紫キャベツを添えて彩り豊かに仕上げた。

 ワッフルコーンや揚げ衣には同高で栽培した米を使い、小麦粉を使用しない「グルテンフリー」でアレルギーに配慮。フードロス削減のため、レンコンとニンジンは皮ごと使用した。レンコンは農家に取材して太い部分ほどやわらかいと教わり、つまみ揚げと照り焼きで使う部分を変え、それぞれフワフワ、シャキシャキの食感に。ワッフルコーンは割れにくいよう焼き時間や配合を試行錯誤した。

 うまいもん甲子園は「ご当地食材を活(い)かした、【SDGs】×地元の看板メニュー開発!」をテーマに全国79校304チームが応募。8月に高松市であった中国四国エリア選抜大会は8校26チームから書類選考を通過した5校5チームが臨み、興陽高は見た目の彩りや野菜だけでも食べ応えがある点が評価され、県内3校目の代表切符をつかんだ。

 決勝大会は各エリアを勝ち抜いた9校9チームが出場し、制限時間35分の調理とプレゼンテーションで競う。本番までレシピの調整に励む3人は「野菜が苦手な人でも食べやすくするため味付けや見た目のかわいさにこだわっている。岡山の食材がおいしいと知ってもらえるよう頑張る」と意気込んでいる。

特産野菜などをたっぷり使いアイスクリーム風の見た目に仕上げた「う米!!ポテサラロール」

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