【都道府県ランキング】積雪量1位は1,182cmの滋賀県伊吹山!京都「清水の舞台」の高さに匹敵

2023年から2024年にかけては暖冬になる見込みで、日本海側の降雪量も少ない予報になっています。過ごしやすい暖冬ですが、農作物などへの影響が懸念されますね。さて、観測史上最も雪が多く積もった日はいつで、どこで観測されたのでしょうか。最深積雪ランキングTOP10をご紹介します。

積雪深と降雪量の違いとは?

ニュースなどで見かける「降雪量が◯cm」「積雪深が◯cm」といった表現がありますが、積雪深と降雪量の違いは何でしょうか? 降雪は雪が降ること、積雪は積もった雪を指します。

積雪深はある時点における積雪の深さで、気象観測ではレーザー光などを使って地面から雪面までの高さを測定しています。一方、降雪量は1時間ごとの積雪深増加分のある期間における積算で、直接測ることはできません。

積もった雪は時間とともに重みで沈んだり、解けたりするので、積雪の深さと累積の降雪量には値に差が生じるからです。

そこで気象観測では、1時間ごとに積雪深を観測して差分を比較し、増加した分だけを累積計算して「降雪量」として記録しています。

最深積雪量ランキングTOP10

気象庁の最深積雪量ランキング(6〜9月は除く)は、気象台や気象台と同じ観測装置を使う測候所、気象観測所、特別地域気象観測所のほか、アメダスの観測データが元になっています。このランキングは、統計開始(アメダスは1976年、気象台等は地点により異なる)以降の観測データを対象に、観測史上1位の値を使って作成されました。

第10位 358cm

新潟県湯沢 2006年1月28日

2006年1月28日、新潟県湯沢では最深積雪量358cmを記録しました。湯沢といえばスキー場が点在する豪雪地帯として知られていますよね。10位にランクインしているのも納得です。

湯沢の一番の観光スポットは「苗場スキー場」。24コースもあり、初心者から上級者までスキーやスノーボードを楽しめる環境が整っています。苗場プリンスホテルに宿泊してゆっくりと過ごすのもおすすめ。苗場高原と山頂に広がる田代高原を結ぶ「苗場ドラゴンドラ」は日本最長! 春は新録を、秋は紅葉絶景を拝むことができます。

苗場スキー場

https://www.princehotels.co.jp/ski/naeba/winter/

第9位 362cm

新潟県関山 1984年3月1日

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1984年1月から3月上旬にかけて日本付近は断続的に強い寒気が流れ込み、冬型の気圧配置となる日が多かったため、新潟県では寒気が強まるたびに降雪が強まり大雪に。新潟県妙高市関山では1984年3月1日、最深積雪量362cmを記録しました。

関山で有名なのが越後三大名湯のひとつに数えられる「関温泉」。鉄分を多く含み、鉄の香りがする名湯で、保湿・保温効果やクレンジング効果が期待できます。関温泉のすべての宿が源泉100%かけ流しなのもポイント。フレッシュな湯で心身ともにリフレッシュしたいですね。

関温泉

https://akakura.gr.jp/hotspring/1364/

第8位 363cm

新潟県小出 1981年2月28日

©︎魚沼市観光協会

新潟県小出で最深積雪量363cmを記録したのは1981年2月28日のこと。魚沼市に位置する小出は、豪雪地帯で路面凍結のほか、断水や停電などが起こることもあるそうです。

そんな小出で四季折々の景色を堪能できるのが「小出公園」。桜やコスモス、カタクリ、ツツジといった花が咲き、風光明媚です。魚沼の街並みや自然を一望できるのも魅力。越後三山の撮影のベストスポットでもあります。

小出公園

https://www.iine-uonuma.jp/course_tour/modelcourse/tripmap2/

第7位 377cm

新潟県高田 1945年2月26日

高田城

日本有数の豪雪地帯として知られる新潟県高田は、1945年2月26日に最深積雪量377cmを記録しました。

1614年に高田城築城とともに造られた城下町高田。今も城下町の風情を残す町家や、総延長16kmもの雁木の街並みが残っています。上越市内に現存する町家の中でも最も古く、最大級の町家「旧今井染物屋」は、江戸時代末期に建てられた貴重な建造物です。上越市文化財にも指定されています。

旧今井染物屋

https://www.city.joetsu.niigata.jp/soshiki/bunka/rekishi-keikan-house-imai.html

第6位 391cm

新潟県十日町 1981年2月28日

1981年2月28日、新潟県十日町では最深積雪量391cmを記録。新潟全体が豪雪地帯ですが、なかでも十日町の積雪は日本一を通り越し、世界一雪が積もる都市といえるそうです。「現代雪まつり発祥の地」といわれるだけありますね。

十日町では毎年「十日町雪まつり」を開催。雪国の世界観を楽しめる演出やアクティビティはもちろん、おいしいグルメの用意もあり、雪国ならではの遊びを大満喫できますよ。

十日町雪まつり

https://www.city.tokamachi.lg.jp/yukiguni/yukiguninokurashi/

第5位 419cm

新潟県津南 2022年2月24日

新潟県津南では、2022年2月24日に最深積雪量419cmを記録しました。積雪は統計を開始した1989年以降、観測史上1位に。津南醸造では、3階の窓まで雪に埋もれ、除雪に追われたそうです。

多雪地帯として名を馳せる津南町では、12月下旬〜3月にスカイランタンの打ち上げを体験できます。冬の夜空に舞う1,000個の灯篭スカイランタンは幻想的。雪と光がつくり出す美しい光景にうっとりしてしまいます。ぜひメッセージを書き添えて打ち上げてみてくださいね。

スカイランタン打上げ

https://tsunan.info/list_cate/snow/

第4位 445cm

山形県肘折 2018年2月13日

2018年2月13日に最深積雪量445cmを記録した山形県肘折。肘折温泉では、「ドカ雪・大雪割キャンペーン」の無料宿泊を実施し、大きな話題に!

このキャンペーンは、宿泊日前日15時までの降雪量で宿泊料や入浴量が割引になったり、積雪深が446cm以上(過去最高積雪深更新の場合)で1泊分の宿泊料が無料になるというものです。

肘折温泉は情緒あふれる温泉で昔ながらの湯治場の雰囲気が残っています。源泉かけ流しの湯にゆったりと浸かって、日頃の疲れを癒やしたいですね。旬の山菜や野菜が並ぶ朝市も必見!

肘折温泉

https://hijiori.jp/

第3位 463cm

新潟県守門 1981年2月9日

新潟県守門では、1981年2月9日に最深積雪量463cmを記録しました。守門は豪雪地帯として有名な魚沼市に位置。大雪や猛吹雪に襲われることも少なくありません。

守門には旅館や民宿がたくさんあり、田舎の風景を楽しみながら過ごすことができます。豪雪地帯の農家の特徴を備えた、国指定重要文化財「目黒邸」や、JR只見線が走り抜ける、どこか懐かしい景色も堪能できますよ。

守門

https://www.iine-uonuma.jp/stay_onsen/stay/stay_sumon/

第2位 566cm

青森県酸ヶ湯 2013年2月26日

©️MarinaSkyf / Shutterstock.com

東北地方の上空に強い寒気が入り込み、断続的な降雪により、青森県酸ヶ湯では、2013年2月26日に最深積雪量566cmを記録。これまでの気象庁の全観測所で過去最も深い積雪記録を3日連続で更新しました。

卓越した効能と、豊富な温泉の湧出量で知られる「酸ケ湯温泉」は、日帰り温泉も可能な名湯です。総ヒバ造りの大浴場(混浴)「ヒバ千人風呂」のほか、小浴場(男女別)「玉の湯」もあり、療養泉としての効能を認められています。歴史ある温泉に浸かり、癒やしのひとときを過ごしたいですね。

酸ヶ湯温泉

https://sukayu.jp/

第1位 1182cm

滋賀県伊吹山 1927年2月14日

1927年2月14日、最深積雪量1,182cmを記録した滋賀県伊吹山がナンバーワンに! これは世界1位で、なんと京都の「清水の舞台」の高さに匹敵します。想像を絶する最深積雪量ですね。実は伊吹山のある滋賀県北部は国内有数の豪雪地帯なのです。

標高約1,377m、滋賀県の最高峰「伊吹山」は、日本百名山のひとつ。がっしりと構えるような山容は男性的で、山頂からは眼下に琵琶湖、比良、比叡の山々のほか、日本アルプス、伊勢湾も望めます。山頂には国の天然記念物に指定されている花畑も。

伊吹山

https://www.biwako-visitors.jp/spot/detail/3775/

[参考]

Tenki.jp|今年の冬は「暖冬」 日本海側の雪は少ない予想 寒気の南下・冬型の気圧配置が弱く

ウェザーニュース|積雪深と降雪量の違い「予想される降雪量120cm」の正しい意味は

日本経済新聞|新潟県津南町で積雪4メートル超、観測史上1位に

日本経済新聞|酸ケ湯の積雪566センチ、また記録更新 東北上空の寒気強く

[Photos by Shutterstock.com]

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