伊万里トンテントン、川落としで幕 2基の神輿、豪快に水しぶき

水しぶきを上げて伊万里川に落とされる団車(手前)と荒神輿=22日午後6時すぎ、伊万里市(撮影・山田宏一郎)

 伊萬里神社(伊万里市立花町)の秋祭り「伊万里トンテントン」は22日、最大の見せ場の川落とし合戦を行い、幕を閉じた。2基合わせて1トンを超える神輿みこしが伊万里川に落とされて水しぶきを上げると、対岸の観客から拍手が送られた。

 満潮で川の水位が上がった午後6時ごろ、荒神輿と団車だんじりが最後の合戦を演じた。神輿は組み合ったまま川に落ち、担ぎ手も飛び込んで引き上げる早さを競った。荒神輿が勝つと豊作、団車が勝てば豊漁になるとされ、荒神輿が勝った。

 祭りの実行委員会は今年から、中学生以上の未成年も合戦に参加できるように規約を変えた。2006年に高校生の死亡事故が起きて未成年の参加を禁止していたが、担い手の育成などを理由に変更。今年は中学生9人が神輿を組み合わせて倒さない「模擬合戦」に加わった。香月孝夫実行委員長(60)は「練習通り安全に実施できた。これを見て自分も担ぎたいと思う人が増えることを望んでいる」と話した。(青木宏文)

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