【MLB】 イオバルディ好投&ガルシアがリベンジの満塁弾でレンジャーズが逆王手 アストロズは疑問の代打策もあって追いつけず

写真:満塁弾で追加点を挙げたレンジャーズ・ガルシア

日本時間23日、ヒューストンで行われたア・リーグチャンピオンシップシリーズ第6戦は、レンジャーズがアストロズを9対2で下し、シリーズを3勝3敗のタイに戻した。

レンジャーズが2本の本塁打で3対2とリードして迎えた、7回と8回の攻防は試合の大きなターニングポイントとなった。

7回裏、アストロズは一死からホセ・アルトゥーベが安打を放ち、ここで好投を続けてきたイオバルディをマウンドから降ろすことに成功する。しかし、代わった2番手ジョシュ・スボーツがその後をダブルプレーに打ち取り、ピンチの芽を摘んだ。

直後の8回表、アストロズはセットアップのブライアン・アブレイユを送り込んだものの、先頭のエバン・カーターに安打、その後に盗塁を許して一死2塁のピンチを招いてしまう。そして、ここまで全得点に絡んでいるガーバーがレフトにタイムリー二塁打を放ち、レンジャーズは大きな4点目の追加点を手にした。

8回裏にもアストロズは反撃のチャンスを得る。イニングを跨いだスボーツが一死1・2塁のピンチを招くと、レンジャーズはここから守護神ホセ・レクラークを投入。レクラークは続く打者に四球を与え、一死満塁にピンチを拡大してしまったが、7番デュボンをショートライナーに打ち取る。

二死となって是が非でも追いつきたいアストロズは、8番ジェレミー・ペーニャに代打を送った。ダスティ・ベイカー監督が送った代打は、シーズン23本塁打・OPS.846のヤイナー・ディアスでも、22本塁打・OPS.842のチャズ・マコーミックでもなく、シーズン打率.165・OPS.531でプレーオフでは2打席にしか入っていないジョン・シングルトンだった。

シングルトンは粘りを見せたものの、あえなく空振り三振に倒れ、レンジャーズは最大のピンチを脱した。

レンジャーズに傾いた流れをさらに引き寄せ、この試合のハイライトを作ったのは、第5戦の乱闘劇の引き金となったアドリス・ガルシアだった。

9回表に満塁のチャンスを作り、2番シーガーへの押し出し死球で追加点を入れた後、打席には4番のガルシア。第5戦でアブレイユから死球を受け、激昂したガルシアに対して、アストロズファンは試合を通してブーイングの嵐を浴びせていた。

それまでのガルシアは4打席4三振に倒れ、アストロズファンはその度に大歓声が上がっていた。しかし、9回の第5打席では試合を決定づける満塁本塁打を放って、見事にリベンジを果たした。

そして、今年のプレーオフで全勝となる4勝目を挙げたイオバルディの好投も筆舌に尽くしがたい。今日は4四死球と苦しんだイオバルディだったが、結局は6.1回2失点にまとめ上げ、プレーオフ4先発連続のクオリティスタート。プレーオフで40イニング以上投げて、三振率25%以上・四球率5%以下を記録しているのは、このイオバルディの他に史上4人しかいない。

レンジャーズはまたもイオバルディが好投し、そして終盤に打線が奮起、ブルペンも粘りを見せて勝負を第7戦に持ち込んだ。明日の第7戦も、日本時間9時から開始される予定だ。

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