“200万人以上の情報漏えい可能性”報道の位置情報SNS「NauNau」親会社が声明 決算発表直前に株価は年初来安値

モバイルゲームの企画開発を行う株式会社モバイルファクトリー <3912> は23日、同社の完全子会社であるSuishow株式会社に関する報道について声明を発表した。

Suishow社が運営する位置情報共有SNS「NauNau(ナウナウ)」において、少なくとも200万人以上のユーザーの位置情報やチャットなどが外部から閲覧可能な状態が生じていたとの報道が行われていたことに言及した上で、「関係者の皆様へ多大なるご迷惑とご心配をお掛けしていることを、深くお詫び申し上げます。」とコメント。同サービスは現在、提供を一時停止する措置を取っており、第三者機関も交えた調査および対策が完了し、ユーザーに安心して利用できることが確認出来次第、再開する予定だとしている。

NauNauは“友達の「今」がわかる、位置情報共有SNS”として、スマートフォンの位置情報や充電・歩数・移動スピードをリアルタイムで友人や家族と共有することができるサービス。Snapchat社の位置情報共有SNS「Zenly」がサービス終了したことに加え、これと同等の機能を有していたことから、2022年10月のサービス開始直後より利用者が急増していた。総ダウンロード数は400万ダウンロードを突破するほか、「Z世代が選ぶ!!「トレンド寸前!次世代SNS TOP10」」にて1位を獲得し、一躍注目のSNSに成長していた。

翌年5月30日には同サービスの急発展を評価したモバイルファクトリーが約10億円の株式交換によるSuishowの完全子会社化を発表。「駅メモ」等の位置情報ゲームを手掛けているモバイルファクトリーのノウハウを通じたさらなる発展が期待されていた。

こうした中、NHKは21日に「「NauNau」230万人以上 位置情報など外部から閲覧可能な状態に」という旨の独自報道をテレビやWebニュースにて公開し、サービスにおけるセキュリティを巡る問題や当時の内情などを関係筋による取材で明かした。これにより、親会社であるモバイルファクトリーの株価は23日に年初来安値を更新。近日には同社の2023年12月期第3四半期の決算発表も控えており、広範な影響の波及が予測される。

© 合同会社サブカル通信社