男子はファーストが初優勝 女子はデンソーが今季3タイトル目<2023年全日本卓球選手権・団体の部>

<2023年全日本卓球選手権大会(団体の部) 日時:10月20~22日 場所:基山町総合体育館(佐賀県)>

10月20日から22日まで、佐賀県の基山町総合体育館で、チームの日本一を決める全日本卓球選手権大会団体の部が開催された。男子はファースト、女子はデンソーが優勝を飾った。

ファーストが初優勝

写真:谷垣佑真(愛知工業大)/撮影:ラリーズ編集部

男子の決勝には、昨年の優勝チームで連覇を狙う愛知工業大学と、日本代表として国際大会で活躍していた選手を擁するファーストの2チームが登場した。

1番には、インターハイ3冠の実績を持つ谷垣佑真(愛知工業大)と、今年からチームに加入した高木和卓(ファースト)が激突。フルゲームに及ぶ激闘の末、高木和が勝利し、ファーストが先制する。

2番では昨年の世界選手権代表の横谷晟(愛知工業大)と世界選手権代表経験のある松平健太(ファースト)が勝負する。横谷が1ゲームを奪うも、松平が3ゲームを取り切り、ファーストが優勝に王手をかけた。

写真:松平健太(ファースト)/撮影:ラリーズ編集部

続く3番では、バック面に表ソフトを使用する中村光人(愛知工業大)と、全日本社会人選手権で優勝経験を持つ大矢英俊(ファースト)が登場。最後は大矢が3-1で勝利し、ファーストが初優勝を飾った。

ベスト4には、全日本実業団選手権の優勝チームである日鉄物流ブレイザーズを破ったシチズン時計と、クローバー歯科カスピッズに勝利を挙げた愛工大名電高校が入った。

デンソーは全日本実業団に続き日本一に

成本綾海(中国電力ライシス)/撮影:ラリーズ編集部

女子の決勝には、全日本実業団で優勝を飾ったデンソーと、今大会で5大会連続で決勝に進出している中国電力ライシスが登場した。1番では野村萌(デンソー)と左腕の成本綾海(中国電力ライシス)の対決は、成本3-1で勝利。

続く2番では、ビッグトーナメント優勝者の枝廣瞳(中国電力ライシス)と、国際大会でも優勝経験のある赤江夏星(デンソー)によるルーキー同士による対決に。赤江が3-1でルーキー対決を制し、デンソーも1本を取る。

3番でも左腕の菅澤柚花里(デンソー)が勝利し、デンソーが優勝に王手をかけると、4番でも赤江が白星を掴み、デンソーが前期日本リーグ、全日本実業団選手権に続いて優勝となった。

写真:菅澤柚花里(デンソー/静岡/撮影:ラリーズ編集部

ベスト4には、予選リーグで中国電力ライシス、前回優勝のジュニアナショナルチームを抑え1位で通過したサンリツと、インカレ王者の愛知工業大学が入っている。

男女の準々決勝以降の記録と、最終成績は以下の通り。

男子 準々決勝以降の記録

準々決勝

〇愛知工業大学 3-0 協和キリン
〇シチズン時計 3-1 日鉄物流ブレイザーズ
〇ファースト 3-1 明治大学
〇愛工大名電高校 3-0 クローバー歯科カスピッズ

準決勝

〇ファースト 3-0 愛工大名電高校
〇松平健太 3-1 坂井雄飛
〇高木和卓 3-2 萩原啓至
〇大矢英俊 3-0 面田知己
松平健太 – 萩原啓至
高木和卓 – 坂井雄飛

〇愛知工業大学 3-0 シチズン時計
〇横谷晟 3-2 三部航平
〇谷垣佑真 3-2 上村慶哉
〇中村光人 3-0 酒井明日翔
谷垣佑真 – 三部航平
横谷晟 – 上村慶哉

決勝

〇ファースト 3-0 愛知工業大学
〇高木和卓 3-2 谷垣佑真
〇松平健太 3-1 横谷晟
〇大矢英俊 3-1 中村光人
松平健太 – 谷垣佑真
高木和卓 – 横谷晟

女子 準々決勝以降の記録

準々決勝

〇サンリツ 3-1 レゾナック
〇デンソー 3-0 愛媛銀行
〇中国電力ライシス 3-1 四天王寺高校
〇愛知工業大学 3-1 十六ファイナンシャルグループ

準決勝

〇デンソー 3-1 サンリツ
野村萌 1-3 永尾尭子〇
〇赤江夏星 3-0 出雲美空
〇中田玲奈 3-2 三村優果
〇赤江夏星 3-0 永尾尭子
野村萌 – 出雲美空

〇中国電力ライシス 3-0 愛知工業大学
〇成本綾海 3-1 岡田琴菜
〇枝廣瞳 3-1 永野萌衣
〇木村光歩 3-2 面田采巳
枝廣瞳 – 岡田琴菜
成本綾海 – 永野萌衣

決勝

〇デンソー 3-1 中国電力ライシス
野村萌 1-3 成本綾海〇
〇赤江夏星 3-1 枝廣瞳
〇菅澤柚花里 3-2 木村光歩
〇赤江夏星 3-0 成本綾海
野村萌 – 枝廣瞳

最終成績

男子団体

1位 ファースト
2位 愛知工業大学
3位 愛工大名電高校、シチズン時計

女子団体

1位 デンソー
2位 中国電力ライシス
3位 サンリツ、愛知工業大学

全日本選手権団体の部とは?

毎年1月に行われる全日本選手権は、個人種目で日本国内の頂点を決める大会であるが、今大会は団体戦で日本の頂点を目指して試合が行われる。

出場する団体としては、日鉄物流ブレイザーズや協和キリン、中国電力ライシスといった日本リーグに出場しているチームや、愛知工業大学や四天王寺高校といった学生のチーム、それからジュニアナショナルチーム、開催地代表が参戦する。チーム内に世界で活躍する選手も多く、まさに日本No.1のチームを決める大会である。

文:ラリーズ編集部

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