出稼ぎタイ人19人を解放模索 ガザ周辺で農作業、人質に

イスラエルから帰国し、報道陣に囲まれるタイ人労働者(手前右)=12日、バンコク近郊のスワンナプーム国際空港(共同)

 【バンコク共同】パレスチナのイスラム組織ハマスが7日のイスラエル襲撃で拉致した人質の中には、パレスチナ自治区ガザ周辺で農作業などに従事していたタイ人19人が含まれる。いずれも貧しい地域からの出稼ぎだったとみられる。人質だった米国籍の2人が20日に解放されたことを受け、タイ政府も解放交渉の進展を期待している。

 タイ政府によると、イスラエルには労働者を中心にタイ人約3万人が滞在。うち約5千人はガザ周辺の集団農場で働いており、ハマスの襲撃で約30人が死亡した。これまでイスラエル軍とハマスの衝突に巻き込まれてタイ人が犠牲になったこともあるが、今回の被害は最も大きいとみられる。

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