米グーグルを公取委が審査 検索で優遇、独禁法違反か

記者会見する公正取引委員会の担当者=23日午後、東京都千代田区

 スマートフォン端末の初期設定で、米グーグルがスマホメーカーに対しグーグルのアプリストア搭載を認める代わりに、自社の検索サービスを優遇させるなどした疑いがあるとして、公正取引委員会は23日、独禁法違反の疑いで審査を始めたと明らかにした。グーグルは検索サービスの世界市場シェアで他社を圧倒しており、既に規制強化に着手している欧米と足並みをそろえた形。

 グーグルは「自分のニーズに合わせて端末をカスタマイズする選択肢を提供している」とのコメントを出した。公取委の審査に対しては「協力していく」とした。

 公取委によると、グーグルはスマホメーカーにアプリストア「グーグルプレイ」の搭載を許可する代わりに、「グーグルクローム」などの自社アプリを併せて採用させた上、画面上でのアイコンの配置場所を指定。ライバル社のアプリを搭載しないことなどを条件に、収益の一部を分配する契約を結んだ疑いもある。

 公取委の担当者は23日の記者会見で「現時点で違反行為があったと認定したわけではない」と強調した。

米グーグルによる独禁法違反容疑行為

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