トーホーが16店舗閉店、スーパー撤退へ 残る13店は譲渡、一部はドラッグストアに

9月に閉店した「トーホーストア鷹取店」=神戸市長田区長楽町4

 業務用食品卸のトーホー(神戸市東灘区)は23日、「トーホーストア」として兵庫県内で現在29店舗を展開する食品スーパーについて、16店舗を2025年1月までに閉店すると発表した。残る13店舗は、岐阜県の「バローホールディングス(HD)」子会社3社に譲渡し、一部はドラッグストアに転換する。トーホーは約60年間続けたスーパー事業から撤退する。

 トーホーと同HD側が23日、事業譲渡契約を締結。12月から来年11月にかけて順次、店舗を譲渡する。譲渡額は3億8500万円。

 譲渡先の3社は、スーパーの八百鮮(大阪府吹田市)と、スーパー「たこ一」を運営するヤマタ(同)、ドラッグストア「V・ドラッグ」を展開する中部薬品(岐阜県)。ストア事業の社員は同HDかトーホーグループへの転籍を予定している。

 トーホーは「事業継続を模索したが、多くの店舗を閉じる結果となり心苦しい思い。雇用を維持するためと理解してほしい」としている。(広岡磨璃)

 譲渡する店舗と閉鎖する店舗は次の通り。

 【八百鮮に譲渡】魚崎南、垂水駅前、上沢(以上神戸市)

 【ヤマタに譲渡】六甲道駅前(神戸市)▽宝塚旭町(宝塚市)

 【中部薬品に譲渡】つつじが丘、本多聞、舞子、上高丸(以上神戸市)▽志染駅前、緑が丘(以上三木市)▽大塩(姫路市)▽高砂(高砂市)

 【閉鎖】六甲アイランド、阪神大石駅、旗塚、ポーアイ、平野●園、西長田、名谷北落合、滝の茶屋、かりばプラザ、みかたプラザ、竹の台(以上神戸市)▽東二見、大久保駅前、明石小久保(以上明石市)▽BiVi土山(兵庫県播磨町)▽曽根(高砂市) ※●は「ネ」の右に「氏」

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