石川多聞さん死去 80歳 元茨城県議会議長

石川多聞氏

茨城県議会議長や自民党県連の役員を務めた元県議の石川多聞(いしかわ・たもん)氏が23日、胃がんにより同県水戸市内の病院で死去した。80歳だった。自宅は城里町石塚。告別式の日程などは未定。

石川氏は同町出身、日本大法学部卒。1979年2月に旧常北町議補選で初当選し、3期務めた。86年12月の県議選で転進し、連続7選を果たした。2005年3月からの1年間、議長を務めた。

自民党県連でも、政調会長や総務会長などの要職を歴任。県議会最大会派「いばらき自民党」では、議員会長も務めた。14年8月に県議を辞職し、同9月の城里町長選に立候補したが、及ばなかった。

県議時代は党派を超え、森林整備や環境保全などに役立てる「森林環境湖沼税」の創設に尽力。県議を退いてからも、県林業協会理事長や県林業種苗協同組合の理事長を務め、茨城県の林業の振興に向け精力的な活動を続けていた。

県議会で初当選同期だった自民党県連の海野透幹事長は「モンゴルとの交流事業に取り組むなど国際的で、物事を広い視野で見ることのできる議員の一人だった。実直で誠実な人柄が印象深かった」と惜しんだ。

15年秋の叙勲で、旭日中綬章を受章している。

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