「一緒にセンバツへ」青森山田と八学光星、高まる期待 青森県勢2校選出濃厚か

8年ぶり2回目の優勝を決め、マウンドに駆け寄る青森山田ナイン=23日、秋田市のこまちスタジアム
9回表、最後のバッターをベンチから見守る八学光星ナイン

 8年ぶりに青森山田と八戸学院光星の青森県勢対決となった23日の秋季東北地区高校野球大会決勝。試合は青森山田が制したが、八学光星も最後まで懸命のプレーを見せた。両校とも来春のセンバツ出場が濃厚とみられ、保護者らからは「2校なら全国でも勝てる」「一緒にセンバツへ」との声が上がった。

 県勢同士の決勝は1996年、2015年に続き3度目。いずれも青森山田と八学光星が戦った。96年に優勝した光星学院(当時)は、他県の3位校とともにセンバツ出場。青森山田が制した15年は青森県から初めて同時に2校が選ばれた。同枠が3となる来春のセンバツは8年ぶりに2校出場となる可能性が高く、関係者の期待も高まっている。

 優勝した青森山田は2016年以来3回目のセンバツ出場が確実で、決勝でノーヒットノーランを達成した櫻田朔投手=五所川原市出身=の父・博さん(47)は「元球児の私は甲子園に出られなかったので、息子に行ってもらえればうれしい限り。私が一番のファンなので、どんな場面でも信じて応援したい」と笑顔。橋場公祐主将=むつ市出身=の父・茂樹さん(55)は「2校には青森の高校野球のレベルの高さを全国で示してほしい。甲子園でも守備からリズムをつくり、山田のプレーをしてくれれば」と語った。

 一方、2季連続の甲子園出場が懸かる八学光星も、準々決勝では今大会唯一のコールド勝ちを収めるなど地力を示し、選出がほぼ確実とみられる。4番山本優大右翼手=大阪府出身=の父・耕一さん(46)は「(息子の)目標は甲子園だった。県勢2校が切磋琢磨(せっさたくま)しながら引っ張ってほしい」、三上祥司三塁手=青森市出身=の母・恵さん(47)も「青森山田はライバル校といわれるが、一緒にセンバツへ行ければいい」と話した。

 青森山田の兜森崇朗監督(44)と八学光星の仲井宗基監督(53)は、青森県から初めて2校出場を果たした16年も指揮官として聖地に立っている。兜森監督は「甲子園の決勝で両校が当たるよう、お互いに頑張っていければ」、仲井監督は「もし選んでいただけるのであれば、きょうの悪かった部分を改善し、東北代表にふさわしいチームになりたい」と巻き返しを誓った。

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