キンモクセイにも猛暑が影響? 開花最も遅く、京都府立植物園「めったにない」

ようやく開花を迎えたキンモクセイ(京都市上京区・京都御苑)

 甘い香りを漂わせ、道行く人に秋の訪れを感じさせるキンモクセイの開花が今年、大幅に遅れている。京都府立植物園(京都市左京区)では13日、ようやく開花を迎えたが、過去20年間に同園が実施した開花調査で最も遅かったといい、「例年であれば2度目の開花を迎えている頃。こんなに遅くなることはめったにない」と驚いている。

 キンモクセイはモクセイ科の常緑中高木で、開花は9月下旬から10月上旬。一度開花した後、10月中旬ごろにもう一度花を咲かせる「二度咲き」が見られる年もある。

 同園のボランティア団体「なからぎの会」が1996年から2016年まで実施したキンモクセイの開花調査によると、開花日が最も早い年で9月19日、最も遅い年で10月12日だった。

 爽やかに晴れた13日、京都御苑(上京区)の中立売休憩所近くにあるキンモクセイは、オレンジ色のかれんな花がほころび、甘い香りを漂わせていた。

 開花が遅い理由について、同園は今夏の猛暑の影響を挙げる。「今年は花の早咲きや遅咲き、果実の豊作などが見られていて、キンモクセイにも暑さが影響しているだろう」としている。

ようやく開花を迎え、甘い香りを漂わせるキンモクセイ(京都市上京区・京都御苑)

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