目黒区「デジタルのみ」で訪問相談も 地域デジタル商品券の申し込み開始

目黒区の地域デジタル商品券の申し込みが10月23日から始まりました。今年度は紙の商品券をやめ、デジタルのみの対応となっていて、高齢者の自宅での訪問相談など、支援策が取られています。

10月23日に申し込みが始まった「めぐろデジタル商品券」。5000円で購入すると6500円分、使えるプレミアム率30%のデジタル商品券です。今回はことし3回目となる申し込み受け付けで、誰でもスマホの専用アプリで申し込みができ、目黒区内の約900店舗で利用できます。

昨年度まではデジタルと紙の両方で発行していましたが、今年度は費用を減らすため、デジタルでのみ対応しています。また今年度は、初めて目黒区民以外からも申し込みを受け付けていて、取り組みを進める目黒区商店街連合会はアクセス集中への対策は万全だと話します。

目黒区商店街連合会 伊藤典雄専務理事:「少なくとも目黒区民を優先した抽選で、余白があれば、目黒区外の人も登録いただける。そんな余地を残した手順としている。3回目ですし、余裕をもった申し込みができるのではと思っている」

区内の祐天寺栄通り商店街では、営業している店の半数以上が、デジタル商品券の取り組みに参加しています。振興組合の市塚理事長は商店街の売り上げアップはもちろん、地域のデジタル化が進むことを期待しています。

祐天寺栄通り商店街 市塚順也会長:「やっぱり各店の売上向上は当然ですよね。お客さんが『本当は紙の券も』という人はいるが、これからはデジタルで徹底してもらわないと無理なんで…」

ただ商店街で高齢者に話を聞いてみると…
「3割でしょ、それはお得だと思います。スマホが苦手だから使いこなせないからさ」「(Q:スマホ、難しいですか?)はい、ごめん」

デジタル商品券を発行する連合会は、高齢者などでもスマートフォンで購入しやすいよう、相談員が区内の自宅を訪問する「スマホ相談」や、スマートフォンを持っていない人への貸し出しなどを行っています。

八王子でも、市民以外も使える地域デジタル通貨「桑都ペイ」の申し込みを始めましたが、直後にアクセスが殺到し、一時停止となってしまいました。今回の目黒区のデジタル商品券ではどのような対策を取っているのでしょうか?それぞれの対応について比較していきます。

まず購入方法ですが、目黒のデジタル商品券は事前に申し込みの抽選制、八王子のデジタル通貨は当日にチャージする方法で、購入時期は、目黒はタイミングを3回に分散させている一方で、八王子は一斉に開始していました。

目黒区商店街連合会の伊藤専務理事に、アクセス殺到への対策について聞いたところ、「システム上の経験を積んでいかないといけない。目黒区でもデータ管理で容量の問題も経験した。初めてなら問題が出るのは仕方ないのではないか」と話していました。デジタル化に関してはノウハウの蓄積も重要だということですね。

一方、八王子市の「桑都ペイ」は10月24日から段階的に再開されることが10月23日に発表されました。システムの停止前にアカウントを登録した人は10月24日午前6時から、停止以降に登録をした人は10月25日午前6時からチャージ機能が再開されるということです。

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