大湯都史樹、SF第8戦・第9戦鈴鹿を直前に急遽欠場を発表「非常に難しい状況となった」

 10月28〜29日に三重県の鈴鹿サーキットで開催される全日本スーパーフォーミュラ選手権第8戦・第9戦を前にした10月24日、スーパーフォーミュラに参戦するTGM Grand Prixは、急遽53号車のドライバーである大湯都史樹が欠場すると発表した。

 2023年からスーパーフォーミュラに参戦を開始したTGM Grand Prixは、大湯とトルコ人ドライバーのジェム・ブリュックバシェという2台体制で参戦。大湯はトレーニング中の怪我のため第6戦富士を欠場したものの、第3戦鈴鹿、第5戦SUGOと2回のポールポジションを獲得。第7戦もてぎでは3位表彰台を獲得していた。

 そんな大湯について、今季最終大会となる第8戦・第9戦の直前にして、急遽チームから欠場が発表された。これは大湯からの申し出によるものとのことで、TGM Grand Prixとしては「前戦に引き続き表彰台獲得を目指して日々準備を進めてまいりましたが、この度、大湯選手本人から欠場の申し出があり、またその決意は固く、翻意はないということなので、大湯選手自らの決定を尊重するに至りました」と慰留したものの大湯の意志を尊重するかたちになったという。

 大湯は欠場について、チームからのプレスリリースのなかで「新たな挑戦として新しいチームとともにシリーズ参戦をスタートしましたが、その道のりは決して簡単なものではなく、しかしそれでも一戦一戦を全力で戦ってきました。自分自身のミスや噛み合わないことも多々ある中でチームと一丸となり、各方面の方々からたくさんのサポートをいただき、努力してきました」とコメントを残している。

「あと2戦というところまで来ましたが、現在私を取り巻く状況が鈴鹿へ向けて戦うため、しかも勝つための準備を整えることが非常に難しい状況となってしまいました。ここまで応援してくださった方々やご支援いただいた皆様のために、そして自分自身が掲げた目標のためになんとか最後までやり遂げたいという気持ちと、しかしながら厳しい現実との間で考えに考え抜いた末、今回のこの決断に至りました」

「いつも私を応援してくださっているたくさんのファンの皆様やスポンサー様、関係者の皆様には多大なご心配とご迷惑をお掛けしてしまい誠に申し訳ございませんが、何卒ご理解のほどお願い申し上げます」

“取り巻く状況”が何を意味するのかは現段階では不明だが、いずれにしろ今季ポールポジションも獲っている鈴鹿で、大湯の走りは観られないことになってしまった。TGM Grand Prixは、53号車のエントリーに関する詳細は、後日改めて発表するとしている。

2023スーパーフォーミュラ第7戦もてぎ 大湯都史樹(TGM Grand Prix)

© 株式会社三栄