みやき町の寒水(しょうず)川で育てられたガチョウ4羽が、多久市北多久町のゴルフ場に引っ越し、穏やかに過ごしている。「ガーガー」と鳴き声を響かせながら、プレーヤーの前を1列になって歩くこともあり、ゴルフ場のアイドルになっている。
4羽のガチョウは、みやき町の吉村哲雄さん(72)が寒水川に架かる橋の下で6年間飼育した。高齢で管理が難しくなったため、本紙記事で引き取り手を募ったところ、多久市のウィズインスタイルゴルフクラブの朴俊雨パクジュンウ支配人が手を上げて譲り受けた。
新たな安息の地は8番ホールグリーン横の池で、元気に泳いだり周囲を歩き回って過ごす。いつも4羽一緒で、朝夕の餌やりに朴さんがやって来ると、愛らしい泣き声を上げて集合。朴さんは「環境の変化に最初は戸惑ったようだが、もうわが家そのもの。常連客の中には餌持参で訪れる人もおり、人気者になった」と目を細める。
同ゴルフ場には卵から育て8月中旬に生まれたカモ1羽もおり、スタッフは「仲良くなって一緒に池を泳ぎ回る姿が見たい」と心待ちにする。(市原康史)