直前までいた生徒は「救われた」 無人の高校の体育館が全焼 以前に校舎内でプリントが燃えたことも

高校の体育館が全焼しました。

10月23日夜、名古屋の名城大学附属高校の体育館で起きた火災で、警察と消防は24日朝から現場に入り、出火原因などを調べています。

23日午後8時すぎ、JR名古屋駅前に設置された情報カメラが撮影した映像です。

夜の街を赤く染めた火事は、JR名古屋駅から2.5キロ北西にある高校の体育館で発生しました。

炎に包まれた高校の体育館。

周辺には、消防のサイレンが鳴り響きます。

(下和田歩記者)
「高校の建物から煙が出ていて、懸命な消火活動が続けられています」

火事があったのは、名古屋市中村区にある名城大学附属高校で、「体育館から火が出ている」などと学校の職員や近くに住む人たちから複数の119番通報がありました。

(通報した住民)
「オレンジ色の火が見えたので、覗いて、車が燃えているのかなと思ったら建物から火が出ていた」
(生徒)
「自分が通っている学校でこんな大事になると思っていなかったのでちょっと動揺している」

消防や高校によりますと火元となったのは第二体育館で、23日は部活の練習が行われていました。

活動していたのは体操部、バドミントン部、ダンス部、水泳部。

出火は午後8時ごろでしたが、生徒たちは体育館を午後7時55分までに出ていて全員無事でした。

普段は、生徒の部活動が終わるとすぐに警備員が体育館を施錠するということですが、23日は鍵をかける前に火が出ました。

出火の直前まで体育館にいたという男子生徒は…

(出火直前までいた生徒)
「体育館を出たのが7時55分ぐらい。いつも活動している場なので、燃えてしまったらこれから練習できないので悲しい。あと5分ぐらい遅れて体育館を出たら火災に巻き込まれてしまっていたので救われたなという感じ」

23日夜は消防車など23台が出動し、消火活動は夜を徹して行われました。

完全に火が消えたのは、日付が変わった24日午前0時57分…出火から5時間後でした。

高校によりますと、火元となった第二体育館は火の気のない場所だったということです。

一夜明けた現場上空から撮影した映像です。

体育館は全焼し、屋根は黒く焼け焦げています。

(牧野恵美記者)
「火事からおよそ半日経った現場です。焼けた体育館は骨組みが見える状態になっていて、今でも焦げ臭いにおいがしています」

火事の影響で24日、高校は臨時休校となりました。

(生徒)
「一番最初はうそなんじゃないか(と思った)」
「ここまでひどいと思っていなかったのでびっくりしたが、けが人がいなくて安心した」

(副校長)
Q原因として考えられるものは?
「いまは全くわかっていない状況」

一方、9月にはこの高校では気になる出来事も…

(副校長)
「A4くらいのサイズの紙が燃えたということはあった。9月、校舎の中で」

学校や消防によりますと、9月12日、校舎内の廊下に張り出されていたプリントが燃えているのを警備員が発見。

警察と消防が調査していました。

(牧野記者)
「午前9時過ぎです。警察と消防がきのうの火事の原因を調べるため、学校に入ります」

体育館は1987年に建てられ、築35年以上が経っています。

中にあった物も真っ黒に焼け焦げました。

警察と消防は火事の原因を調べています。

© CBCテレビ