役作りに悩んだホアキン・フェニックスのナポレオン リドリー・スコット監督「ナポレオン」場面写真

2023年12月1日より劇場公開される、リドリー・スコット監督、ホアキン・フェニックス主演の映画「ナポレオン」から、新たな場面写真が公開された。

場面写真ではキャラクターにフォーカスされており、“英雄”のイメージから一変して悪魔の一面をのぞかせるナポレオン役のホアキン・フェニックスの鋭い眼光などが切り取られている。リドリー・スコット監督は、「ジョーカー」でのフェニックスの演技に魅了され、ナポレオンが持つジョゼフィーヌに対する“執着心”を表現するのにホアキン・フェニックスを起用。「私はホアキンを見つめながら、“この小さな悪魔はナポレオン・ボナパルトそのものだ”と言いました。彼はナポレオンに似ています」と語っている。

フェニックスはナポレオンに関する膨大な量の書籍を読み漁り、リサーチを進め、ナポレオンに近づこうとしたが、悩みを抱えていたという。スコット監督は、「ホアキンがやってきて、“どうしたらいいのか分からない”と言うのです。私は“なんだと!?”と答え、彼はもう一度“どうしたらいいのか分からない”と。私たちは10日間、一日中座って、1つ1つのシーンについて話し合いました。ある意味、リハーサルを行ったのです。とにかく細部に渡って」と振り返り、すでに台本は固まりつつあった頃だったが、セリフを大幅に削減してシーンを単純化。視覚的な合図や身体的なジェスチャーが重要な役割を果たすようになった。

また、ナポレオンの“運命の女性”ジョゼフィーヌを演じているのはヴァネッサ・カービー。カービーは脚本をとても気に入り、準備期間の1カ月で、書籍などからリサーチを進め、ジョゼフィーヌの領地であったマルメゾンで多くの時間を過ごし、墓にも訪れたという。カービーのジョゼフィーヌは魅惑的で、束縛できず、率直だがはかなく、優美で、少し異質な女性として表現されている。カービーは、ジョゼフィーヌがもつ多面的な女性像はとても魅力的だと感じながらも、その複雑さゆえに役作りには苦労したと明かしている。スコット監督は、「すべてはヴァネッサの力量です。素晴らしい俳優です。情報を得るための努力、自分で行うリサーチ、それらが様々な形で現れています。私は驚かされるのが大好きです」と称賛を贈っている。

「ナポレオン」は、歴史に名を刻むフランスの皇帝ナポレオン・ボナパルトが、いかにして皇帝の座へ上りつめたのかを描く作品。彼が唯一愛した妻ジョゼフィーヌとの波乱万丈な愛憎関係の中で、大いなる野望と驚くべき戦略思考をもって歴史に残る数々の戦争を仕掛けた、類まれなる”軍人ナポレオンの真の姿”を、壮大なスケールで描いた作品となっている。監督は、「グラディエーター」「オデッセイ」などのリドリー・スコット。主人公のナポレオンをホアキン・フェニックスが、ナポレオンの妻ジョゼフィーヌをヴァネッサ・カービーが演じる。

【作品情報】
ナポレオン
2023年12月1日(金)全国の映画館で公開
配給:ソニー・ピクチャーズ

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