首相、同性婚制度に慎重 「国民の家族観に関わる」

 岸田文雄首相は24日の衆院本会議で、同性婚の制度化に関し「国民一人一人の家族観とも密接に関わる」と述べ、慎重な考えを改めて示した。同性婚を巡っては、法制度がない現状を「違憲」「違憲状態」とする地裁判決が続いている。今年6月、LGBTなど性的少数者への理解増進法が施行されたが、施行前とほぼ同様の答弁にとどまった。選択的夫婦別姓の早期導入についても消極的姿勢だった。

 同性婚の制度化で首相は「国会での議論や同性婚に関する訴訟、地方自治体によるパートナーシップ制度の導入などの状況を注視していく必要がある」と指摘。実現への環境は整っていないとの認識を示唆した。

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