カントリーマアム、ルックに… 県産イチゴ「とちあいか」を初採用 不二家が来月7日から限定品発売

「ルック(いちごテイスティング)」の商品パッケージ。ハート型が特徴のとちあいかの断面画像も採用された

 菓子メーカーの不二家(東京都文京区)は24日、人気商品「ルック」と「カントリーマアム」に栃木県産イチゴ「とちあいか」を使用した期間限定商品を発売すると発表した。毎年人気を集めるイチゴ味の限定品だが、とちあいかが使われるのは初めて。11月7日から全国で発売する。

 「ルック(いちごテイスティング)」は、4品種を使ったチョコレートを食べ比べることができる。とちあいかのほか、栃木県に次ぐ産地・福岡県の「あまおう」や、いずれも奈良県産の「淡雪」「パールホワイト」を使ったクリームをミルクチョコレートで包んだ。

 4種類の比較で、とちあいか使用のチョコレートは、酸味より甘みが強く、濃厚な味わいが特徴という。12粒入り。オープン価格。

 「カントリーマアム(イチゴMIX)」は、とちあいかの甘みと、とちおとめの酸味が生み出す“共演”を楽しめる。とちあいかのピューレと、とちおとめの果汁を生地に練り込み、イチゴの味わいを引き立たせるチョコチップと合わせて焼き上げた。

 個包装した14枚入りと、42グラム入りのミニサイズを発売する。ミニサイズはコンビニ限定商品。いずれもオープン価格。

進む「とちあいか」への切り替え、加工品需要取り込みへの影響は

 栃木県の2024年産(23年秋〜24年春)イチゴは、とちあいかの作付面積が初めてとちおとめを上回り、主力品種の切り替えが進む。とちあいかは優れた食味で生食に強みを持つ一方、加工品を扱う関係者の中には、酸味や断面の色づきといった特徴を持つとちおとめに対する根強い支持もある。

 大手菓子メーカーの主力商品にとちあいかが採用されたことは、今後の県産イチゴの販売戦略にも影響を及ぼすかもしれない。

 

不二家が公開した4品種ごとの味わいの特徴を示したチャート図
とちあいか×とちおとめの共演が楽しめるカントリーマアム(いちごMIX)
カントリーマアム(いちごMIX)14枚入りのパッケージ

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