姫とうがらし 陽光浴び鮮やか 特産地・鏡野で天日干し作業

天日干しされる姫とうがらし

 山あいを染める深紅の輝き―。岡山県鏡野町特産の「姫とうがらし」の天日干し作業が、同町河内の奥津湖総合案内所・みずの郷(さと)奥津湖で続いている。陽光を3、4日も浴びた大ぶりの実が目にも鮮やかだ。

 長さは10~15センチと一般的なトウガラシの2、3倍。口にすると最初は甘み、後からピリリとした辛さが広がる。約20年前、奥津地域の固有種と分かり、NPO法人「てっちりこ」が特産化を進める。現在は契約農家22戸が栽培する。

 11月末までの収穫期に行う天日干し。24日はNPOメンバー3人が取れたてを水洗いし、屋外に並べて日にさらした。乾燥して鮮やかさを増した実は、袋詰めのほか、一味やドレッシングに加工され、同案内所や町内外の道の駅、県内の百貨店などに並ぶ。

 メンバーの女性(74)は「今年は猛暑の影響もあって収量はやや少ないが、色合いや味わいは良い。おでんや鍋で、温まりながら味わってほしい」と話す。

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