185万人を超えるフォロワーを誇る人気インスタコミュニティ《Accidentally Wes Anderson(AWA)》が展覧会に!

公式HP

チケットご購入はこちら

“ウェス・アンダーソンすぎる”ってどういうこと?

『ウェス・アンダーソンすぎる風景展 あなたのまわりは旅のヒントにあふれている』は、188万人以上のフォロワーを誇る人気Instagramコミュニティ「AWA(Accidentally Wes Andersonの略。意訳すると「偶然にウェス・アンダーソン」)」から生まれた展覧会。AWAとは、現実の中で偶然出会ったウェス·アンダーソン監督の映画に登場しそうな場所を写真に撮り、投稿者たちが写真を介して交流するためのコミュニティサイトで、その中から選りすぐりの写真300点余りが今回の展覧会で紹介されています。

ウェス・アンダーソンとは、『ザ・ロイヤル・テネンバウムズ』(2001)、『ダージリン急行』(2007)、『グランド・ブダペスト・ホテル』(2014)などの作品で知られる鬼才の映画監督。万人受けするエンタメ作を手がけるようなタイプではないものの、他の監督には真似できない独特の世界観に心酔するファンたちから絶大な支持を集めているのです。では、ウェス・アンダーソンの世界観とは何が独特なのでしょう?

箱庭のように作り込まれたカラフル&キッチュな世界観

その特徴として真っ先に挙げられるのは、シンメトリーを基調とした端正な映像です。整然と配置された建物や器具を正面から、そしてアップよりも俯瞰(引きの構図)を多用して左右対称を意識した構図で撮影。また、カメラの位置は基本的に固定で、移動する人物を収める場合はドリー撮影(台車にカメラを載せて水平移動させながら撮影する手法)で。こうした手法を組み合わせて完成した映像は、どのカットを切り取っても絵になると同時に、まるで箱庭の中にいるキャラクターたちを観察しているかのように滑稽で温かな気持ちにさせられます。

また色彩センスも独特で、『ライフ・アクアティック』(2005)の水色、『ムーンライズ・キングダム』(2012)の黄色など、作品ごとに鮮やかなキーカラーで世界観を統一。細部まで凝ったセットや衣装の美術センスと相まって、そのキッチュさに思わず心が躍ります。特に、パステル調のピンクを基調とした『グランド・ブダペスト・ホテル』は、アカデミー賞で美術、衣装デザイン、メイクアップ&へアスタイリング、作曲の4部門に輝いていて、クラシカルかつ洗練されたウェス・アンダーソン美学の真骨頂と言える作品です。そんなアンダーソン独自の美意識を目に見える形で具現化する立役者として、『グランド・ブダペスト・ホテル』でアカデミー美術賞に輝いた美術監督アダム・ストックハウゼンの存在も忘れてはいけません。彼が創造するセットは、あえて人工的に作り込まれ、時代を超越した非日常ぽさを印象づけます。今年9月に日本で公開されたた最新作『アステロイド・シティ』でも、1950年代アメリカを彷彿とさせる“いかにも”なレトロ感漂う砂漠の街を、ポップなパステルカラーに彩られたオールセットで創造しました。こうして構成された人工的なビジュアルが物語の寓話性を強調し、空想絵巻を見ているようなワクワク感を誘うのです。

ノスタルジック&フォトジェニックな写真展で素敵な旅気分を満喫!

こうした魅惑的なエッセンスが感じられる風景写真の数々を、『ウェス・アンダーソンすぎる風景展』では「The Terminal」「Cities to Explore」「Relax in Nature」などのキーワードで分類して展示。会場は写真撮影が可能で、ノスタルジック&フォトジェニックな各エリアを巡るうちに、まるで世界各地の秘密の場所へと訪れる旅を疑似体験できるようになっています。さらに11月25日からヒカリエホールで再開催される展覧会では、日本初上陸の新エリア「南極大陸」が登場。南極大陸の白銀の世界へ誘う、冬にぴったりのインスタ映え&没入感を楽しむことができます。展覧会が先か、映画が先か──。入口は人それぞれですが、まずはウェス・アンダーソンの世界を覗いてみませんか? どこか寓話めいたおしゃれな世界を体感した後に、ふと自分の身の回りに目を向けると、今いるこの世界がいつもと違って見えてくることでしょう。

[place_master_id=4480 show_photos embed]

© 株式会社MATCHA