城原川の氾濫想定し、避難訓練 神埼市の保育園 佐賀県内大雨受け、6年ぶり実施

 神埼市の城原川が氾濫した場合を想定した避難訓練が24日、同市神埼町城原の仁比山保育園であった。7月の大雨で同市内で被害が広がったのを受け、6年ぶりに実施した。園児や教諭ら約30人が警察官や地域ボランティアの誘導に従いながら歩いて避難し、災害への備えを確認した。

 訓練では、避難を促す園内放送を聞いた園児たちが玄関に集まり、「隣の人と手をつなぐ」「おしゃべりをしない」など避難の仕方を学んだ。弁当や着替えの入ったかばんや水筒を提げて出発し、列を作って歩いた。約700メートル離れた避難所となるトヨタ紡織九州の体育館に到着した。

 執行香穂ちゃん(5)は「かばんが重かったけど、頑張って歩いた」と話した。大坪小百合園長は「園児たちも緊張感を持って避難できていた。大雨の災害が多発している。小さい子どもがたくさんいるので、早めの対応を心がけたい」と気を引き締めた。

 7月10日に県内を襲った大雨では、城原川の水位が上昇して同園から南西400メートルの鯰河原橋が崩落した。市内では土砂崩れや浸水などの被害も相次いだ。(樋口絢乃)

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