超おくて 赤磐の桃「冬美白」丸々 山陽地区で収穫期、食味良好

「冬美白」を摘み取るプロジェクトのメンバー

 赤磐市山陽地区で秋に旬を迎える大玉の桃「冬美白(とうびはく)」が収穫期を迎えた。若手農家が特産化を目指す超おくての珍しい品種。8、9月の猛暑と少雨で収量は前年を下回る見込みだが、甘みは上々という。

 他品種の多くは夏が旬で、出荷を終えた後に市場に出せる強みを生かそうと2009年から試験栽培がスタート。14年に栽培グループ「山陽冬美白プロジェクト」が発足し、今年は9人が約80本で育ててきた。

 収穫は例年並みの今月17日から着手。袋の中で丸々と育った実の熟れ具合を確かめ、両手で包んで摘み取っている。作業は11月上旬まで続き、約5トンの出荷を見込む。プロジェクトメンバーの光岡大作さん(47)=同市=は「日照は十分で良好な食味に仕上がった。桃産地・赤磐の秋の味覚としてアピールしたい」と話す。

 農マル園芸あかいわ農園(同市上市)や市の観光イベント、岡山市内の百貨店で販売されるほか、赤磐市のふるさと納税の返礼品にも選ばれている。

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