ジャパンモビリティショーで注目!夢の「空飛ぶクルマ」 製造予定の静岡県内メーカーが模型出展

10月28日から一般公開されるジャパンモビリティショーで注目されているのが来年から静岡県内で製造される予定の「空飛ぶクルマ」です。空を車のように移動できる“夢の乗り物”と期待されていますが一体、どのようなものなのでしょうか。

東京モーターショーから名称を変えたジャパンモビリティショー。車の未来を示す“祭典”におよそ500社が参加しました。磐田市のヤマハ発動機は世界初公開となるフルオープンの3輪スポーツカーやAI・人工知能を生かした電動バイクを展示。こうした中、25日、浜松市のスズキが発表したのは…

(スズキ 鈴木 俊宏 社長)

「事業の枠を空にも広げていきます、スカイドライブとの協業で、いよいよ来年スズキグループの工場で“空飛ぶクルマ”の試作機の生産が始まります」

静岡県内での“空飛ぶクルマ”の製造開始です。空飛ぶクルマは、空を車のように移動できる“次世代の航空機”で、2025年の大阪・関西万博での実用化が目標に掲げられています。スズキは、6月、空飛ぶクルマの実用化を目指す愛知県のスカイドライブと製造に向けた協力について基本合意。2024年春から、磐田市にあるスズキの工場を活用して製造が始まります。

スズキは今回、県内で製造される機体の5分の1サイズの模型を展示し空飛ぶクルマをPR。その特徴について、製造を担うスカイドライブの福澤CEOは「電動で環境にやさしく騒音が少ないこと」をあげます。

(スカイドライブ 福澤 知浩 CEO)

「電動なのでヘリコプターに比べて騒音が3分の1以下」「静かに色々なビルの上なども飛べますし最終的にはコンビニの駐車場などどこでも離発着できる」「日常的に空を移動して素早くかつ快適に移動できる」

スカイドライブが製造し3年前に初めて飛行に成功した試験機と同じサイズの模型。その“乗り心地”を記者が体験してみると…

(西尾 拓哉 記者)

「空飛ぶクルマを実際に試乗してみましたが、かなり乗り心地もいいですね、いま実用化を目指しているのは3人乗りのタイプということで今後が期待されます」

県内で製造される機体はパイロット1人と乗客2人が乗る仕様で約15キロの距離を飛べることを目指しています。2024年から試験を重ね、航空機並みの安全性の担保や機体の量産化など実用化に向けた多くの課題を乗り越えたいと話します。

(スカイドライブ 福澤 知浩 CEO)

「スズキとの提携を軸にさまざまな静岡県のパートナーの方と一緒に組んでいきたいですし、空から見て富士山を含めて見どころが多いところもあると思う、実際にサービスとして使っていく部分に関してもできればと思っています」

製造に協力するスズキは自動車産業が盛んな静岡県が、空飛ぶクルマの“先進地”になってほしいと意気込みます。

(スズキ 大石 浩二 グループ長)

「新たな分野の製造をぜひ静岡全体で盛り上げながら進めていくことができればいいなと考えています」「静岡がそういった分野の先進地として認知されるようになればいいなと考えています」

空飛ぶクルマの模型も展示されるジャパンモビリティショーは東京ビックサイトで10月28日から一般公開が始まります。

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