「焦っているつもりはなくても」 畑岡奈紗がシーズン終盤に向き合うはがゆさ

キャディのグレッグ・ジョンストン氏とインタビューを受ける畑岡奈紗(撮影/谷口愛純)

◇米国女子◇メイバンク選手権 事前(25日)◇クアラルンプールG&CC(マレーシア)◇6246yd(パー71)

マレーシアを訪れるのは、ジュニア時代の合宿以来だ。「その時よりも発展している。初めてのLPGAでのマレーシアなので、楽しみ」と畑岡奈紗は笑顔で話したが、シーズン終盤を迎えて少しの焦りも抱えていた。

今季は7月「アムンディ エビアン選手権」の3位タイが自己ベスト。2022年「DIOインプラントLAオープン」以来の米7勝目がなかなか来ない。3週前の「ビュイックLPGA上海」からアジアシリーズを迎え、最終戦まで今週を含めて出場予定試合は残り3試合になった。「焦っているつもりはなくても、調子が悪くないのにスコアに結び付かない歯がゆさは感じます」とカウントダウンが進むにつれて、今季初優勝への思いは強くなる。

前週の「BMW女子選手権」も、「アイアンショットでチャンスを作れなかった」と振り返る。惜しいパットも続いてスコアを伸ばせず41位で終えた。パッティングが決まらないと、「ショットでもっと寄せなくちゃ」と焦りも出る。もどかしさと戦いながら、「勝ちたい」と7勝目への思いを強くした。

エビアン選手権以降トップ10入りがないが、「AIG女子オープン」11位など上位に入り、生涯獲得賞金は800万ドルを超えた。米ツアー通算9勝の宮里藍さんが獲得した830万2365ドルまで、あと約28万ドル。「藍さんの功績には到底及ばないと思いますが、みんなすごく稼いでいるので、私も負けずに稼がないと」とおどけて見せた。

次週は地元の茨城県で行われる「TOTOジャパンクラシック」(太平洋クラブ美野里コース)も待っている。マレーシアで弾みをつけて、地元での一戦に臨みたい。(マレーシア・クアラルンプール/谷口愛純)

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