皇室への献上をかたって農作物をだまし取った詐欺事件で、茨城県警筑西署と県警捜査2課は25日、詐欺と偽造有印公文書行使の疑いで、東京都練馬区、農業園芸コンサルタント、被告の男(75)=別の詐欺罪で起訴=を再逮捕した。県警は認否を明らかにしていない。
再逮捕容疑は2021年11月中旬ごろから今年6月下旬ごろまでの間、皇室への献上名目で農作物をだまし取ろうと、茨城県筑西市、農業、70代男性に対し「シイタケとキクラゲを皇室献上品として出してみないか」などと打診。宮内庁を装った偽の「献上依頼書」を渡し、シイタケ15キロやキクラゲ3キロ、米2俵(計8万7千円相当)をだまし取った疑い。
同課によると、男と男性は別の農家の紹介で6~7年前から面識があった。男は木札も渡していたという。
水戸地検下妻支部は25日、男が同県結城市の50代男性からトマトをだまし取ったとして、詐欺の罪で水戸地裁下妻支部に起訴した。同日付。
県警は男と関わりがあった農家に事情を聴くなど裏付け捜査を進めていた。他の農家の被害も確認しており、余罪について調べている。
被害を受けた70代男性は「なんでこんなことをしたのか。肝心の動機が分からない。そこを知りたい」と話した。