今さら聞けない「曲がる原因…これかも?」アイアンのライ角について教えて

今回は正確なショットを打つために重要なライ角です

【アマチュアSさんの“今さら聞けない”】
アイアンのライ角はショットにどのような影響を与えますか?アップライトとフラットの特性を教えてください。正しいライ角を見極める方法はありますか?

ライ角とはシャフトと地面の間の角度

平均的なライ角は7番アイアンで62度前後

【たけちゃん'sアンサー】
ライ角はクラブのソールを地面に平行に置いた時の、シャフトと地面の間の角度を指します。クラブを構えたときに、トウ側が浮いているのがアップライト(ライ角が大きい)、逆にヒール側が浮いているのがフラット(ライ角が小さい)といいます。

アイアンはショットの際に地面に対してソール全体を接地させることで、本来の能力が発揮できるように設計されています。

ライ角はクラブの“抜け”に影響する

アップライトすぎると ボールはターゲットの左へ、フラットすぎると ボールはターゲットの右へ

重要なのは、アドレス時ではなく実際にショットするときのライ角です。インパクトの瞬間にアップライトだとフェースが左方向を向き左に引っ掛けやすく、フラットだとフェースが右方向を向き右に抜けやすくなってしまいます。

球の手前から噛み気味に入ると、それがさらに顕著になるので分かりやすいです。アップライトなクラブは噛んだ際にソールのヒール側が接地するので、そこが支点となり勝手にフェースターンしてしまいます。逆にフラットなクラブはトウ側が接地するため、フェースが開きやすくなります。

つまり、そもそもライ角はクラブの“抜け”に影響するものであって、つかまらないからアップライトにしたり、引っかかるからフラットにしたりするものではありません。

ぜひ一度、ライ角診断を

ライ角こんな感じで調整します!

正しいライ角を見極める方法は、以前はアナログ式のライボードというものを使っていましたが、近年は測定器がかなり進化し、正確なインパクトライ角を測れるようになりました。私のフィッティングでも測定器でインパクトライ角を確認した上で、お客さんと相談してライ角調整を行っています。

ちなみに傾向としてですが、日本のアマチュアゴルファーは適正よりもアップライトなクラブを使っている人が多いです。アイアンで球が曲がる人はライ角が合っていない可能性がありますので、一度疑ってみてもいいかもしれません。

たけちゃんの1分動画解説

■ゴルフクラブABCとは
巷には様々なゴルフクラブがあふれ、自分にぴったりの一本を見つけるのは至難の業。そもそもクラブを選ぶにも難しい用語が多く、深く知ることを敬遠している人も多いのではないか。そこでクラブ選びに役立つ「基礎中の基礎=“ゴルフクラブのABC”」を、全国から“患者”が訪れるというすご腕クラブフィッターたけちゃんに分かりやすく教えてもらう。

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