終盤の猛攻及ばず甲府が初黒星…前後半立ち上がりの失点響き中国の浙江FCに屈す【ACL2023-24】

序盤のセットプレーで失点を喫したヴァンフォーレ甲府[写真:Getty Images]

25日、AFCチャンピオンズリーグ(ACL)2023-24グループH第3節の浙江FC(中国)vsヴァンフォーレ甲府が湖州オリンピックスポーツセンターで行われ、アウェイの甲府は0-2で敗れた。

甲府は"ホーム"国立競技場で行われた第2節ブリーラム・ユナイテッド(タイ)戦で劇的なACL初勝利を挙げ、1勝1分けの無敗で敵地へ乗り込んだ。

20日の明治安田生命J2第39節V・ファーレン長崎戦に続いての先発は蓮川壮大、小林岩魚、飯島陸の3選手。ジェトゥリオを左サイドハーフ、ピーター・ウタカを最前線に置く[4-2-3-1]でスタートした。

対して2連敗中の浙江も[4-2-3-1]を採用し、ボールを握りながら前進を試みる。剥がせば浙江に、中盤で奪えば甲府にチャンスが訪れた序盤戦で、試合を動かしたのはホームチームだった。

9分、左CKをファーへ送ると、数人がゴール前に入ってマークを惹きつけ、フリーとなったルーカス・ポシニョーロが力強いヘディングを叩き込んだ。

今大会初失点を喫した甲府も、直後にCKからチャンスを創出。右CKからサインプレーを使って大外の小林が左ボレーを放つが、枠を外れる。

両者ともに球際で強度を見せる中で、甲府は34分に小林が足の長いグラウンダーのパスを送ると、鳥海芳樹がスルーしてウタカが完全に裏へ抜ける。だが、余裕があり過ぎたか、一対一はGKジャオ・ボーに阻まれた。

好機を逸した甲府は直後にピンチを迎え、複数人が食いついて空いた右のスペースを使われ、あわやの場面も。以降、フランコ・アンドリヤシェビッチの強烈ミドルや、カウンターからはニャシャ・ムシェクウィに決定機を許したが、GKマイケル・ウッドも好セーブを披露し、前半の終了間際には速攻から右ポケットを取った鳥海が狙うなど、盛り返して1stハーフを終えた。

ハーフタイムには飯島に代えて、個で打開できるクリスティアーノを投入した甲府だったが、開始早々にアクシデントに見舞われる。相手とのコンタクト後に品田愛斗の左足が巻き込まれるような恰好となり、プレー続行が不可能に。山本英臣が急遽のACL初出場となった。

前半以上にシンプルにウタカやクリスティアーノを使い、同点を目指す甲府だったが、58分に痛恨の失点。ショートパスでジャン・ジャキ、アンドリヤシェビッチと中央を割られ、ムシェクウィにゴールを許した。

前がかりになった甲府は、ジャン・エベラルド・クアシのスピードに肝を冷やすシーンも散見されたが、神谷凱士のブロックやポストにも助けられ、望みをつなぐ。

形にも手を加え、途中出場の内藤大和とクリスティアーノを前線に並べた甲府は、一列上がった関口正大が81分に左ポストを叩くミドルシュート。2分後には相手GKのキックがミスとなって高く浮き上がった瞬間を内藤が頭で狙うが、強いシュートにはならず。89分には右ポケットからクリスティアーノが右足を振るも、内側にかかって枠の左へ外れた。

終盤は幾度もゴールへ近づいた甲府は、終了間際にも長谷川元希のFKが際どいコースを突くが、GKのセーブに遭って最後までネットを揺らせないまま、0-2のままタイムアップ。ACLでの初黒星を喫している。

浙江FC 2-0 ヴァンフォーレ甲府
【浙江】
ルーカス・ポシニョーロ(前9)
ニャシャ・ムシェクウィ(後13)

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