報告書の受理日改ざん 茨城・つくば市選管職員 20年の市長選・市議選

つくば市役所=同市研究学園1丁目

茨城県つくば市は25日、2020年10月の市長選、市議選で各陣営が提出した書類「収支報告書」の要旨を公表する際、市選挙管理委員会の職員が受理日の日付を改ざんする不適切な事務手続きがあったと発表した。41陣営のうち30陣営の報告書要旨に改ざんがあった。落選した1陣営は公職選挙法で定められた期限を守らなかったが、要旨では期限内に提出したことになっていた。

公選法は、投票日から15日以内に報告書を提出するよう陣営の出納責任者に義務付けている。選管は報告書要旨を公表する決まりになっている。

市選管によると、報告書が期限内に提出されなくても職員の過失は問われないが、担当職員は「受理日を期限内にしなければならないと思った」などと話している。

20年10月25日投開票の市長選、市議選には計41人が立候補。報告書の提出期限は同年11月9日だった。落選した1陣営は21年1月に報告書を提出したが、公表された要旨では20年11月9日が受理日となっていた。期限前に提出した29陣営も、要旨ではほとんどの受理日が同9日になっていたという。

今年8月上旬、報告書に関する情報公開請求の手続き中、別の職員が、実際の報告書受理日と、公表された要旨の受理日が異なることに気付いて発覚。当時の担当者などに聞き取りを進めていた。市選管は今後、受理日を正しい日付に訂正し、改めて公表する。

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