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神奈川県警は1~9月に認知した特殊詐欺の統計(暫定値)で、累計被害額が前年同期比約15.6%増の約31億4300万円に達したと発表した。件数は12.1%増の1520件で、依然として昨年を上回るペースの被害が続いている。県警捜査2課は「予断を許さない。発生事案は必ず摘発して組織の中枢を断ち切る捜査に注力する」としている。
子どもや孫などを装う「おれおれ詐欺」の被害額は約13.4%増の約16億1400万円で、被害全体の38.7%を占め最多だった。
だましの手口としては、「かばんを紛失した」と偽り現金をだまし取るケースが最多。前年同期比で約1.2倍の283件に上っている。妊娠させた相手への示談金などと称してだまし取る「妊娠トラブル」も約1.7倍となる94件に増加しているが、月ごとの発生件数でみると3月をピークに減少している。同課では「『他人に迷惑はかけられない』という人の心理を利用し、高齢者の冷静さを欠かせる文言に変遷してきている」と分析する。
医療費などの還付金名目で現金を振り込ませる「還付金詐欺」の被害額は約18.1%減の約5億200万円。「預貯金詐欺」は倍増して約3億4800万円、「架空料金請求詐欺」は約33.3%増の約4億1600万円となった。