「VS嵐」から15年。相葉雅紀&えなりかずきが「木7◎×部」に込める覚悟「今までの思いも受け継ぎながら」【インタビュー】

10月26日スタートの新番組「木7◎×部(もくしちまるばつぶ)」(フジテレビ系)。学校にはない部活=「◎×部」を芸能人が立ち上げ、自ら挑戦するバラエティーです。10月26日の初回放送では、「一筆啓上部(いっぴつけいじょうぶ)」「よくぞ選んだ!懐メロ名曲部」「覆面振付ダンスバトル部」といった部活が誕生。13文字の手紙でお互いの絆を確かめ合う部活「一筆啓上部」には、二宮和也さんが登場します。

ここではMCを務める相葉雅紀さん、番組レギュラーメンバーのえなりかずきさんにインタビュー。今年4月に放送されたスペシャルドラマ「ひとりぼっち ―人と人をつなぐ愛の物語―」(TBS系)での共演を機に、大の仲良しとなった相葉さんとえなりさん。笑いあふれる、にぎやかな取材会の模様をお届けします。

「家族よりも長い時間、ずっと一緒に生活してきた二宮くんに第1回目はやってもらいたい」

――ドラマでの共演をきっかけに、大の仲良しとなったお二人。バラエティー番組に共に出演してみて、あらためて気づいた一面はありますか?

えなり 「相葉さんはすごく視野が広くて、いろんなところを見ているなって。例えばスタッフさんや共演者の表情、ちょっとした動き…。この番組では相葉さんが部活の“総合顧問”というポジションなんですけど、さすが総合顧問というか、スーパーバイザーというか。本当に…」

相葉 「(遮って)いやいやいや。持ち上げすぎなんだよ(笑)」

えなり 「ははは!(笑)。でも本当に思いました。ドラマは台本があって、僕は台本通りに進行していきたいタイプなんです。でも相葉さんのバラエティーでの姿を隣で見ていると、流れが前後することもある中、いい意味でスタッフさんから出るカンペを無視したり、一つ前のカンペに戻ったり…。そういうことを相葉さんは臨機応変にされていて、さすがだなと感じました」

相葉 「いやいやいや。勘弁してください(笑)」

えなり 「ベテランだなと」

相葉 「でも、バラエティーだからこそいろいろ言えるようになったこともあります。えなりくんに『こういうのはやめて』って。収録中は、えなりくんに結構苦情を言っていました(笑)。だって、あいさつする時の角度とかすごいよ? あなた。僕の前で、こんな感じ(ピシッと30度くらいのおじぎ)であいさつするんですよ。『俺がしもべを引き連れてるみたいだからやめて!』って言ってるのに!(笑)」

えなり 「それは子役の頃から染みついているので(笑)。『おはようございます』っておじぎをした時、頭頂部を見せていると『お前は人の目を見ていない』って怒られるんです。浅いと『頭が高い』って怒られるので、その微妙な角度が大事なんです」

相葉 「こういうところ、尊敬するんですよ。35年芸能界にいらっしゃる大先輩なのに偉ぶらないし、腰低いし。低すぎるくらい。尊敬しています」

――相葉さんが部長を務める部活「一筆啓上部」。初回放送の相手は二宮さんですが、これは相葉さんが指名したそうですね。相葉さんが書いた13文字の手紙を頼りに二宮さんが相葉さんの居場所を探すという企画ですが、この相手に二宮さんを選んだ理由を教えてください。

相葉 「やっぱり一緒の思い出を共有している時間が長い方が、居場所の候補に迷うと思うんです。でも、多くの時間を一緒に過ごしたからこそ『これだけで分かってほしい』っていう僕の願望もあったりして。家族よりも長い時間、ずっと一緒に生活してきた二宮くんに第1回目はやってもらいたいなという思いでオファーをしたら、受けてくださいました」

――相葉さんが書いた手紙は「マジくやしかった所で会おう(13文字)」。ロケでの思い出は?

相葉 「やっぱりね、一緒に巡っていたら二宮くんを制すことができたんですけど…。1人にさせちゃったのが間違いでしたね。『マジでなんでも言うなぁ!』って(笑)」

えなり 「あの○○のエピソードは初出し?」

相葉 「初出しだよ!!(笑)。すぐ当ててほしいなっていう期待もあったんですけど、なかなか難しかったですね。簡単に分かっちゃうような13文字だと、僕も『そりゃ当然だよね』と思ってしまうので、あんばいが難しいなと。でもそれが楽しいところなんですけどね。第2回目は、DJ KOOさんとSAMさんがこの企画をやってくれるんです。長い付き合いのお二人なので、『どうなるんだろう!?』って楽しみです」

――えなりさんが「一筆啓上部」に挑戦するとしたら、どなたを指名したいですか?

えなり 「相葉さんからは『ぜひ角野卓造さんと』ってご指名をいただいているんですけど……たぶん会えると思います(笑)。その場合は僕が手紙を書く側をさせてもらうことになると思うんですけど、角野さんには5歳の時から本当にお世話になっているんですよ。相葉さんと二宮さんのVTRを拝見して『これはいろんな過去のエピソードをバラされてしまう企画だな…』と思ったので、角野さんが何をしゃべるか、ドキドキしますね(笑)」

「VS嵐」から15年目に突入「今までの思いも受け継ぎながら」

――2009年10月に「VS嵐」が木曜ゴールデン枠で放送開始。20年の年末に幕を閉じ、21年には「VS魂」がスタート。この秋からは「木7◎×部」が始動となります。相葉さんにとっては「フジテレビの木曜7時」という枠に出演して15年目に突入というタイミングとなりますが、あらためて今の思いをお聞かせください。

相葉 「『VS嵐』という番組があったからこそ、僕ら『嵐』というグループをたくさんの方に知っていただくことができました。本当にお世話になった番組です。2020年に嵐としての活動を休止することになり、そのタイミングで『後輩たちと一緒に番組を盛り上げよう』と『VS魂』が誕生しました。『VS魂』は2年半続いたのですが、僕の力が足りず、後輩たちには申し訳ない思いもさせてしまって。後ろめたい気持ちもある中、今回『木7◎×部』としてスタートするということを後輩のみんなに伝えさせてもらったんです。直接会って『申し訳なかったね』という話もさせてもらったんですが、みんながすごく前向きに捉えてくれていて、『次の番組も頑張ってね』という言葉もいただいたりして…。番組としては全然違うものになるし、スタッフの方々も違うので、“新しい番組”という意識ではあるのですが、やっぱり今までの思いも受け継ぎながらやっていきたいなと思っています。僕個人的には、『VS嵐』から続いてきた、これまでの思いも乗っかった『木7◎×部』になっていると思うので、みんなのためにも頑張りたいなという気持ちです」

――15年という年月はすごいことですよね。

相葉 「15年って相当だと思うんですよ。何度もチャレンジさせてくださっているフジテレビさんにも、本当に感謝しかないですね。僕は一回一回、全力を出し切ることに集中してやっていきたいと思っています」

――相葉さんの思いを受けて、えなりさんはいかがでしょうか。

えなり 「相葉さんが強い思いを持って臨んでいる番組だというのは分かっているつもりです。僕はそんな活躍している相葉さんの横で、相葉さん以上にフルスイングをしていく覚悟でやっていかないと、と思っています」

相葉 「空振りでもいいから、フルスイングだけはやめないで!(笑)」

えなり 「ははは!(笑)」

相葉 「ホームランか、空振りかだね」

えなり 「そうですね(笑)。僕は、ゴールデンタイムの番組ってそういうイメージなんですよ。置きにいくのはダメというか」

相葉 「そうだよね。ヒット狙いじゃダメってことだよね」

えなり 「はい。だからせめて僕は、アウトでもいいっていう覚悟で振っていきます!」

【プロフィール】 

相葉雅紀(あいば まさき)
1982年12月24日生まれ。千葉県出身。99年、「嵐」のメンバーとして「A・RA・SHI」でCDデビュー。バラエティー番組「VS嵐」(フジテレビ系)、「嵐にしやがれ」(日本テレビ系)のほか、俳優としては、映画「MIRACLE デビクロくんの恋と魔法」「“それ”がいる森」、ドラマ「ようこそ、わが家へ」「貴族探偵」(ともにフジテレビ系)、「僕とシッポと神楽坂」「和田家の男たち」(ともにテレビ朝日系)、「ひとりぼっち ―人と人をつなぐ愛の物語―」(TBS系)などに出演。10月27日スタートのドラマ「今日からヒットマン」(テレビ朝日系)の主演を務める。

えなりかずき
1984年11月9日生まれ。東京都出身。88年、「志村けんのだいじょうぶだぁ」(フジテレビ系)で子役デビュー。俳優、歌手、タレントとして数多くの作品に出演。主な出演作は、ドラマ「渡る世間は鬼ばかり」(TBS系)、「えなりかずきの一休さん」(フジテレビ系)、「濃姫Ⅱ~戦国の女たち」(テレビ朝日系)、「コック警部の晩餐会」(TBSほか)、「指定弁護士」(テレビ朝日系)、「ひとりぼっち ―人と人をつなぐ愛の物語―」(TBS系)など。放送中のNHK連続テレビ小説「ブギウギ」で朝ドラ初出演。

【番組情報】

「木7◎×部」
10月26日スタート
フジテレビ系
木曜 午後7:00~8:00 ※初回は午後7:00~9:00

取材・文/宮下毬菜(フジテレビ担当)

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