NY円、1年ぶり安値水準 一時150円32銭

日本円と米ドル紙幣(ロイター=共同)

 【ニューヨーク共同】25日のニューヨーク外国為替市場の円相場は対ドルで下落し、一時1ドル=150円32銭と昨年10月21日以来、約1年ぶりの円安ドル高水準を付けた。米長期金利の上昇を受けて日米金利差の拡大が意識され、運用に比較的有利とされるドルを買って円を売る動きが加速した。

 今月3日にはニューヨーク市場で一時150円16銭まで円が下落。直後に円が買い戻され一時147円30銭まで急騰し、市場では日本政府、日銀が為替介入に踏み切ったとの観測が広がった。

 米連邦準備制度理事会(FRB)が金融引き締めを進める一方、日銀は大規模な金融緩和政策を当面維持する姿勢を崩していない。朝方発表された9月の米新築住宅販売戸数が市場予想を上回り、米経済が堅調なのを示したことでFRBの利上げ長期化観測が拡大。米長期金利の指標となる10年債の利回りが上昇し、一時5%近くを付けたこともドル買いを後押しした。

 午後5時現在は、前日比32銭円安ドル高の1ドル=150円17~27銭を付けた。

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