東京女子プロレスの“大和撫子ファイター”宮本もかが初のベルト奪取に意欲満々だ。空手出身でデビュー4年目の宮本は、元空手世界王者・長野じゅりあとのコンビ「真拳空勝(しんけんくうしょう)」で、10月27日の東京・後楽園ホールでプリンセスタッグ王者組の「ふりーWiFi」(乃蒼ヒカリ&角田奈穂)に挑戦する。そこで、決戦を目前に控えた宮本にその胸中を聞いた。
――長野選手とは1月のタッグトーナメントから本格的に組み出しましたが、長野選手が入ってきた頃から通じ合うものがありましたか?
「昨年3月のじゅりあさんのデビュー戦で組んで、1月に本格的にと言いつつも、デビュー戦以降も組むことが多かったので。組んでるうちに相性が合うなと思いました。最初は同じ空手だし、じゅりあさんの方が大会ですごい結果を挙げているので、(キャラが)かぶっちゃうんじゃないかと思ったけど、実際プロレスの場で戦ってみると、個々の空手の個性が出るようになって。一緒に組むことでそれが調和されていくという思いがあります」
――宮本選手はそんなに空手技を多用するわけではないですし、長野選手とは似たようなタイプにはならない面はありますか?
「そうですね。デビューする前はじゅりあさんがどんな感じでいくか分からなかったのですが、デビューして、それぞれの色が出ていいなと思いました」
――タッグトーナメントで準決勝まで行けたのは自信になりましたか?
「タッグとしては自信になりました。でも、ここで終わりたくないというのが正直な気持ちでした」
ーートーナメントでは強豪チームとの対戦もありましたが、そういったチームと戦うなかで、気付きなどはありましたか?
「気付きはたくさんありました。こうすればよかったというのは多々ありました。その後の戦いに生かしてみたりはあります」
ーー長野選手のケガによる欠場で組めなかった時期がありましたが、戻ってきたら、また組みたい思いはありましたか?
「ありました」
ーー長野選手が復帰して、久しぶりに組んで、「やっぱりこの人がパートナーだ」って、感じましたか?
「それは感じました。一番感じたのは、やはり八王子大会(10・9東京たま未来メッセ)です。去年7月の大田区以来、1年ぶりにシングルをして。じゅりあさんはケガしてたけど、強くなってたし、パートナーとして心強いなって思って。じゅりあさんとタッグ王座に挑戦したいってなりました」
ーータッグを組んだときより、シングルで戦ったときの方がより感じるものがありましたか?
「そうですね。組んでるときは見てるだけなんですけど、闘うと体で感じるので、心に来た!という感じでした。じゅりあさんとしか手刀のやり合いとかできませんし…」
ーーその一戦の後、タッグベルト挑戦をアピールされました。あまり自己主張をされない宮本選手にとっては勇気ある行動でしたか?
「勇気を出した行動ではあるんですけど、去年の10月に(渡辺)未詩さんのシングル(インターナショナル・プリンセス王座)に挑戦したときに勇気を出して言ったので、そのときより、緊張はしなかったです」
ーープリンセスタッグ王座は数々の強豪チームが巻いてきたベルト。どういうイメージで見て来ましたか?
「個々の強さもそうですけど、個々の強さがタッグとして混ざって、何倍にでも強さが出る試合だなって、見てて思っていて。私はシングルでベルト挑戦が初めてだったけど、荒井(優希)さんとか、鈴芽さんと(遠藤)有栖ちゃんとかタッグに挑戦してて、タッグだと何倍にもパワーが出る試合だなって見てて思ってました」
ーーセコンドで見てるときは、かなり上にあるベルトに見えてましたか?
「でも、じゅりあさんと組み始めて、タッグトーナメントに出たとき、いつかはじゅありさんと狙いたいとは、そのときから思ってはいました。ただ、まだだなって、そのときは思ってました」
ーーチャンピオンのふりーWiFiには、どんな印象をもたれてますか?
「あの2人はプライベートでも仲良しだし、ずっとタッグを組んできてて。個々の強さもあると思うんですけど、2人になると、その力がすごいなって思います。前哨戦が2回ともじゅりあさんがいなくて、私一人で立ち向かったんですけど。1vs2は厳しいものがあると思ったんですけど、私も負けたくなかったんで」
ーー前哨戦では長野選手がいませんでしたが、収穫はありましたか?
「ありました。結果としては2回とも負けてしまったんですけど、それは私がパートナーを助けにいけなかったというのもあって。じゅりあさんとなら、お互い技も分かり合ってるし、前哨戦より、助け合って試合ができるんじゃないかと思います」
ーーやる以上、初のベルトを狙っていきたいですよね?
「ハイ。狙っていきたいです」
ーー長野選手は打撃技を多用しますし、打撃で活路を見出す形になりそうですか?
「打撃かどうかは分からないですけど。空手をやってない人は、打撃の対処法とか分からないと思うので、じゅりあさんの打撃は効くのではないかなと思います」
ーーベルトが獲れたら、同世代との防衛戦も視野に入れていきたいですか?
「私たちが持つことで、でいじーもんきー(鈴芽&遠藤)とか、いろんな方と戦いたいですし。ベルトを持つことで、私もじゅりあさんも空手の色がもっと出ると思うんで。もっと自分を出せるんじゃないかと楽しみにしてます」
ーー白昼夢(辰巳リカ&渡辺)とか、享楽共鳴(中島翔子&ハイパーミサヲ)とか強豪チームが挑戦してきても、受けて立ちますか?
「ハイ。誰でも。じゅりあさんとだったら受けて立ちます!」
【大会名】ALL RISE ’23
【日時】2023年10月27日(金) 開場18:00 開始19:00
【会場】東京・後楽園ホール
〈全対戦カード〉
▼坂崎ユカ&瑞希 vs ハイパーミサヲ&原宿ぽむ
▼水波綾&愛野ユキ vs 伊藤麻希&鳥喰かや
▼インターナショナル・プリンセス王座次期挑戦者決定8選手参加バトルロイヤル
<エントリー選手>中島翔子、辰巳リカ、渡辺未詩、上福ゆき、桐生真弥、鈴芽、遠藤有栖、らく
※優勝者は11月19日エディオンアリーナ大阪第2競技場でマックス・ジ・インペイラーのインターナショナル・プリンセス王座に挑戦します。
▼プリンセス・オブ・プリンセス選手権試合
<王者>山下実優 vs レジーナ<挑戦者>
※第13代王者の初防衛戦。
▼プリンセスタッグ選手権試合
<王者組>乃蒼ヒカリ&角田奈穂 vs 宮本もか&長野じゅりあ<挑戦者組>
※第14代王者組の初防衛戦。
▼赤井沙希 vs 荒井優希
▼上原わかな&HIMAWARI&大久保琉那 vs 凍雅&鈴木志乃&風城ハル
◆大会詳細は公式サイトにて
〈写真提供:東京女子プロレス〉
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