豊後大野市清川町で29日に御嶽流神楽大会 4年ぶりに「出会い神楽」が復活【大分県】

本番に向けて練習をする御嶽神楽のメンバー=豊後大野市清川町宇田枝の能場公園

 【豊後大野】第36回御嶽流神楽大会が29日午前8時半から、豊後大野市清川町宇田枝の能場公園である。同町を拠点に活動する国指定重要無形民俗文化財の御嶽神楽や清川子ども神楽保存会など6団体が勇壮で華麗な舞を披露。見せ場は「日本でここだけ」(御嶽神楽)という3団体が隣り合う三つの舞台で同じ演目を同時に舞う「出会い神楽」で、新型コロナウイルス禍による中断を経て4年ぶりに復活する。

 他の4団体は▽竹野浦神楽保存会(佐伯市蒲江)▽緒方三社神楽保存会(豊後大野市緒方町)▽中江岩戸神楽保存会(熊本県阿蘇市)▽竹の中神楽保存会(由布市庄内町)―。「薙刀舞(なぎなたまい)」「貴見城(きけんじょう)」「綱武(つなたけ)」など計11演目を繰り広げる。

 出会い神楽は2演目あり、「平国(へいこく)」は緒方、中江、御嶽、「柴曳(しばひき)」は竹野浦、竹の中、御嶽の各団体が同時に出演。神楽座ごとに異なる舞やはやしなどを楽しむことができる。

 御嶽神楽の衛藤信彰楽長(52)は「神楽は厄災防除や疫病退散などの力があるとされる。各神楽座の力を借り、世の中の不安を吹き飛ばしたい」と話している。

 入場料は中学生以上500円。環境整備募金に協力した人に来年のオリジナルカレンダーを贈る。会場では地元の名物料理などを提供する出店も並ぶ。

 当日はJR豊後清川駅と市神楽会館から会場までの無料シャトルバスを運行する。問い合わせは豊後大野市清川支所(0974.35.2111)。

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