長旅終えて 遊佐・滝淵川でサケ遡上

サケが遡上し、進められている水揚げや採卵の作業=遊佐町・升川鮭漁業組合の採捕場

 遊佐町月光川水系の滝淵川(たきぶちがわ)で、産卵期のサケの遡上(そじょう)が始まっている。枡川鮭(ますかわさけ)漁業生産組合(尾形修一郎組合長)の採捕場では25日、大海原で立派に育ち、故郷に戻ってきたサケを、水揚げし、採卵を行った。

 尾形組合長によると、今季は夏の猛暑などが影響したとみられ、例年より2週間ほど遅い10月初旬に遡上が始まった。徐々に数が増えてきた20日ごろから水揚げ作業を行っている。

 25日は朝から約250匹を採捕した。組合員が力強く跳ねるサケの頭を棒でたたいて動きを止め、雌の腹から赤く輝く卵を取り出した。尾形組合長は「4年ほど前に放流した稚魚が帰ってきてくれてうれしい。遊佐のサケを味わってほしい」と語った。

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