教諭逮捕…報酬2万円で口座を譲渡、SNSで誰かに だまされた女性、振り込んだ口座が教諭名義で発覚 公立高校に勤務の54歳「金に困って、やってしまった」

口座詐取し譲渡の疑い 県立高教諭を逮捕=さいたま市

 開設した自身名義の口座情報を第三者に譲り渡したとして、埼玉県警大宮西署は25日、詐欺と犯罪収益移転防止法違反の疑いで、さいたま市西区中野林、県内の公立高校教員の男(54)を逮捕した。関係者によると、男は県立大宮中央高校の教諭。県教委は「事実関係を確認中」としている。

 逮捕容疑は昨年10月13日、金融機関のサイトで他人に譲渡する目的を隠して預金口座の開設とキャッシュカードの交付申請をして、同年11月初旬、キャッシュカード1枚を自宅に郵送させて詐取。今年1月13日、交流サイト(SNS)で他人にカード情報と暗証番号を教えた上で指定された福岡県内の集合住宅の一室に郵送して譲り渡し、2万円の報酬を得た疑い。「間違いないと思います」と容疑を認めており、「借金があり、金に困ってやってしまった」などと供述しているという。

 同署によると、昨年9月にさいたま市内居住の70代女性が還付金詐欺の被害に遭ったとして同署を訪れ相談。女性が現金を振り込んだ口座が男名義だったことから、同署が関連を捜査したところ、今回の容疑が浮上した。

 同署は他に10件ほどの余罪があるとみて捜査を続けている。

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