『東京カラーソニック!!』the Stage Vol.2 倉橋海吏役 安井一真×高槻神楽役 小波津亜廉 クロストーク

大人気イラストレーター冨士原良がキャラクターデザインを手がけるオリジナルCDコンテンツプロジェクト「東京カラーソニック!!」。その舞台化作品『東京カラーソニック!!』the Stage、2月に上演されたVol.1に続く、第2弾公演が11月10日~11月19日に天王洲 銀河劇場にて幕を開ける。
208X年の日本を舞台に「音楽」に情熱を捧げる若者たちの青春楽曲バトルが、ボイスドラマや楽曲のCD・配信のリリースを中心に展開。ボーカル担当と作詞作曲担当がバディを組み、年に1度の音楽フェス「東京カラーソニック」で優勝を目指す青春群像劇。
今回は、Unit.4としてバディを組む倉橋海吏役の安井一真さんと高槻神楽役の小波津亜廉さんのインタビューが実現した。

ーー前回公演の手応えはいかがでしたか?

安井:手応えはめちゃくちゃありました。前回の公演で亜廉くんとは「初めまして」だったんですが、本当にそれを感じさせない仲の良さになったなというのもありまして…亜廉くんとだけじゃなくて、ほかの役者さんでも初めましての人や何回も共演してる人なども含めて、めちゃくちゃ仲が良かった。それも相まって、お芝居のシーンやライブシーンも気持ちが乗って、すごく“かましたな”っていうのがあって(笑)。楽しかったです。難しいところ、大変だったところといえば、海吏くんは喋り方とかが特徴的なところですかね。キャラクターが動いている資料がないので、自分なりに想像して「どんな動きをするんだろう」と考えるのが難しかったのですが、それも含めて楽しかったです。なので、大変だったといえることは、もしかしたらなかったんじゃないのかな(笑)。すごく楽しい期間でしたよね。

小波津:一真も言ってたんですけど、僕たちは初共演だったんですね。ほかのキャストは全員共演経験があったのに。「初めまして」の人とやるときって、大体探り合いになったりするんですけど、そんなこと一切なくて、自分がやりたいことを話し合う時間も密にとれたので、Vol.1の間に高い関係値を作り上げられたというのは、僕の中では手応えですね。あとは、お客様に「どう?うちの海吏くんすごいでしょ」っていうのを知ってもらえたというのが(笑)。見せつけられたのが嬉しかったですね。

安井:嬉しい(笑)。

小波津:難しかったところといえば、原作に描かれている部分を深く読み解くことはできたものの、そうではない部分。原作の「東京カラーソニック!!」はドラマCDなので、人が動いているのは想像しなきゃならない。それは一真と同じですごく考えましたし、「Unit.4のときの神楽はこうだけど、全体でいるときのポジションはどうなんだろうか」というのをキャラクターを崩さずにすり合わせるのは苦労しましたね。とはいえ自分がやりたいことを120%で出してくるカンパニーだったので(笑)。結構みんな楽しんでやっていましたね。

ーーそれぞれ演じるキャラクターについてはどうお考えですか?

安井:(海吏は)すごく突拍子もないというか、変わった人というくくり(笑)ではあると思うんですけど、音楽に対する、歌に対する情熱がすごくまっすぐだなと。もちろん、「東京カラーソニック!!」のキャラにはそれぞれそういった信念があるんですが、海吏くんはいつもおちゃらけているというか、そういうイメージの中で急にスイッチが入る瞬間があるというか…もしかしたら常にスイッチが入っているかもしれない、誰にもわからない彼の本音、考え方が僕としては好きなところです。僕とは全然違う性格なんですけど、音楽に対する考え方はすごく似てるなというところがあって、公演を重ねていくたびに好きになりました。神楽との会話の部分も好きです。すごく自由にやれるキャラですね。

小波津:神楽くんの第一印象は「なんて尖ったキャラなんだ」ということでした。各々に信念があるのはわかるんですけど、それが強すぎて。自分にも厳しいし他人にも厳しい。僕と似ているところで言うと、神楽くんはクラシックが好きで、クラシックへのリスペクトを置きながら楽曲に取り組んでいますよね。僕も家族の影響でクラシックを子どもの頃からよく聴いていたので、そういうところは共通点があるなと。神楽くんって、「東京カラーソニック!!」で生徒たちが通っている色ノ葉音楽学院の理事長の息子なんですけど、僕も親がオペラ歌手なんです。親の立場と比べられて厳しい目を向けられるという境遇も共感できて、役にはすんなり入れましたね。完璧主義であるがゆえにから回ってしまうところとか、実は人間らしいんですよね。理事長の父からも「お前はこのままじゃダメだ」って言われますしね。天才に囲まれたときの凡人…神楽くんは決して凡人ではないんですけど(笑)。圧倒的な才能の相方を眼の前にしたとき、バチバチするライバル心みたいなものはきっとあるんだろうなと思いました。とはいえ、自分の音楽を突き通す芯もあって素敵なキャラクターです。もうちょっと丸くなってもいいんじゃないかなとは思いますけど(笑)。

ーー今回の公演のみどころを教えてください。

安井:前回、繊細にユニットごとの関係値が描かれたと思うんですけど、今回はよりUnit.4の話が深く掘られるというか、僕らのことが大きく描かれるストーリーになってくる感じがあります。Vol.1で、「東京カラーソニック!!」をはじめて知った方の中には「ここからどうなっていくんだろう」とドキドキされている方もいるかと思います。そんな方にも「Unit.4、やべーぞ」と(笑)。そう感じてもらえるように “かましたい”!台本も読ませていただいたばかりですが、今からどう作っていくのか、僕自身もワクワクしています。稽古そして本番を早く迎えたいです。
小波津: Vol.1ではバチバチやりあっていたUnit.4ですが、Vol.2では少しずつ2人の関係にも変化があるんです。様々な経験を経て、お互いがお互いに歩み寄ろうとしている、実力を認めあってからのVol.2。Unit.4がよりまとまるというか、人間的に成長してひとつの形になっていく様子に注目してほしいなと思います。ほかのキャラクターも、どう成長していくのか、というのが見どころになってくるかと。あとは、今回新しく入る(武子)直輝くんや、輝馬くんが演じる新キャラがどんな活躍をするのかも注目してほしいですね。

ーー最後にメッセージをお願いいたします。

安井:迷っているなら、まず観てください!「東京カラーソニック!!」ってアツいんですよ。物理的に戦ってるわけじゃないし、踊り狂ってるわけでもない。それでも、芝居からつながるライブシーンや、それを見守る作詞・作曲担当の4人の視線を感じて、すごくハートが震えたんです。物語の延長線上にライブパートがある、このスタイルでここまでアツく感じられたのは初めてだなって。シンプルに観に来てほしいし、新しい世界に触れてもらいたいなと思います。僕らもそれを見せる覚悟と努力もしないといけないんですが、全力を注ぎますので、ぜひとも劇場へ足を運んでください!

小波津 :「東京カラーソニック!!」はエンターテインメントというものに焦点を当てている作品だなと思っています。世の中、大変なこともある中で、エンターテインメントは心を豊かにしてくれるので、ぜひこの舞台を観て、エンターテインメントの素晴らしさを感じてほしいです。それと同時に、少しでも「人っていいな」という気持ちになってもらえれば。人と人とがぶつかり合うことは生きているうえで必ず起こりうる事です。会社でも学校でもね。でもぶつかり合うって決して悪いことではなくて、それをきっかけにいいものが生まれたりもするというメッセージが込められた舞台だなと思います。誰かと衝突することもあるでしょうが、それを乗り越えた先にすごくいいものが待っていると僕は信じているので、それを肌で感じてほしいなと思います。
ーーありがとうございました。公演を楽しみにしています。

物語
202X年、国を挙げエンターテイメントをレベルアップかつ洗練させる目的で、
政府公認エンタメ制作機関「カラーレーション」が設立された。
時は流れ208X年――。
政府によるカラーレーションへの検閲は厳しく、なにかにつけて過度な表現・公序に反する作品だと
制限されることが多くなり、音楽は自由を失いかけている。
そんな中、年に一度開催される音楽の祭典「東京カラーソニック」のため、
カラーレーションが運営する全国の「色ノ葉音楽学院」から東京校に集められた生徒たちは、楽曲制作のためバディを組み、当日までの五ヶ月間、寮で生活しながら教官である田所と芦野の指導を受けることになる。
Vol.1では嵐と宙、永久と未來がそれぞれフェス用の曲を作り上げたが
伊織と春飛、海吏と神楽はそれぞれの問題を乗り越え、楽曲を完成させることができるのか?
さらに文部大臣・駿河による色ノ葉音楽学院の廃校計画やカラーレーション本部への圧力など、
生徒たちを取り巻く環境に政治的な闇が深まっていき、「東京カラーソニック」の開催自体が
危ぶまれることに―――
舞台オリジナルの楽曲やエピソードも織り交ぜながら
前後編で展開している『東京カラーソニック!!』the Stage。
「東京カラーソニック」で優勝するのはどのバディなのか、
カラーソニックを通して彼らはどんな成長を遂げるのか、
熱いドラマを劇場でぜひご覧ください。

概要
東京カラーソニック!!』the Stage Vol.2
日程・劇場 2023年11月10日(金)~11月19日(日) 天王洲 銀河劇場
原作:「東京カラーソニック!!」(eternal voyage)
脚本:伊勢直弘 東妻リョウ
演出:伊勢直弘
音楽:楠瀬拓哉 技術監督:寅川英司 舞台監督:田中翼 美術:乘峯雅寛 照明:田中徹
音響:ヨシモトシンヤ 衣裳:中西永人 ヘアメイク:城本麻紀
歌唱指導:カサノボー晃 振付:相原えみり 演出助手:たはらひろや
宣伝美術:岡垣吏紗 宣伝写真:中村理生
制作進行:杉田智彦
出演:
小宮山 嵐 役:武子直輝 霧島 宙 役:北川尚弥
宝田伊織 役:山﨑晶吾 加地春飛 役:高本 学
瀬文永久 役:北村健人 財前未來 役:樋口裕太
倉橋海吏 役:安井一真 高槻神楽 役:小波津亜廉

田所雪也 役:松村龍之介 芦野涼真 役:阿部快征

駿河冬一 役:輝馬

アンサンブル:桑畑亨成 遠田翔平 藤宮あさひ 吉野斗規
主催 『東京カラーソニック‼』the Stage製作委員会

公式HP:https://www.marv.jp/special/stage-tcs/

取材:高浩美
構成協力:佐藤たかし
(c)COLORATION (c)『東京カラーソニック‼』the Stage製作委員会

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