殺人事件の容疑者は売れない新人女優 判事の妄想で犯人に仕立てあげられる 「私がやりました」本編映像

2023年11月3日より劇場公開される、フランソワ・オゾン監督最新作「私がやりました」から、殺人事件の容疑者とされた女優のマドレーヌらが判事に立ち向かう姿を捉えた、本編映像が公開された。

有名映画プロデューサーを殺害した疑いをかけられた、売れない女優のマドレーヌ。彼女の弁護を担当する親友で新人弁護士のポーリーヌとともに、判事の取調室へとやってくる。女性の犯罪はすべて「痴情のもつれによる犯行」と言わんばかりに、失礼な見解を挟みながら大げさな推理を披露する判事に、マドレーヌとポーリーヌはあきれる。「情状酌量で刑期は5年」と聞き、「20年よりマシだけど、長い」と冗談を飛ばす余裕を見せるマドレーヌ。凶器の銃とマドレーヌが所持していた銃が同じだったことを証拠としてあげる判事だが、ポーリーヌは「パリ市内に同じ銃は山ほどある」と反論する。

映画の舞台である1930年代のフランスは完全な男性優位の社会で、女性たちは投票権もなく抑圧されながら生きていた。ラビュセ判事の言葉の節々からそんな時代背景が垣間見え、男性の偏見を逆手に取ったブラックユーモアとして提示されている。

「私がやりました」は、映画プロデューサー殺人事件を描いたクライムミステリー・エンターテインメント。有名映画プロデューサーが自宅の大豪邸で殺された。容疑者は売れない新人女優のマドレーヌ。親友で駆け出しの弁護士ポーリーヌとともに出廷したマドレーヌは、正当防衛を訴え、鮮やかな弁論と感動的なスピーチで裁判官や大衆の心をつかみ、無罪を勝ち取る。「悲劇のヒロイン」として一躍時の人となったマドレーヌは、大スターの座を駆け上がっていく。だが、2人の前にオデットという女が現れ、真犯人は自分で、マドレーヌたちが手にした富や名声は自分のものと主張する。

主人公のマドレーヌとポーリーヌ役には、ナディア・テレスキウィッツとレベッカ・マルデールを起用。正反対の性格の2人をチャーミングに演じている。オデットを演じるのはイザベル・ユペール。「8人の女たち」「しあわせの雨傘」のフランソワ・オゾンがメガホンを取り、ユーモアとブラックジョークにあふれたクライムミステリーを生み出した。

【作品情報】
私がやりました
2023年11月3日(金•祝)より TOHO シネマズ シャンテ 他 全国順次ロードショー
配給:ギャガ
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