「貧乏くさい」と言われた“じゃこ天”にも値上げの波が… 原料は30年ぶりの高値水準

秋田県知事に「貧乏くさい」と言われた“じゃこ天”にも、値上げの波が…。(※2023年2月1日放送の内容を再編集)

愛媛県松山市のロープウェー商店街に店を構える「東雲かまぼこ」。

店の一番人気は、無添加にこだわって揚げたじゃこ天です。

(観光客)
「プリプリしてジャリジャリしない感じのじゃこ天で、本当に美味しかったです」

多くの観光客が買い求めるじゃこ天も、すり身の原料となる魚の仕入れ値の高騰などを受け、1月、100円ほどの値上げに踏み切りました。

(東雲かまぼこ・堀本慎二代表)
「大変厳しいです」

財務省の統計によりますと、すり身の原料となるスケソウダラの輸入価格は、円安などの影響で2022年10月には1キロあたり577円に。

前の年の同じ時期と比べるとおよそ1.5倍で、30年ぶりの高値水準となりました。

この店では県産の魚を使用していますが、2月ごろは魚の供給量が不安定であることや、原油高による包装資材費の高騰などから厳しい経営を迫られています。

人気の味を守りながら客の負担を最小限に抑えるため、値上げとの闘いが続いています。

(東雲かまぼこ・堀本慎二代表)
「『いつまで続くんやろか』と。終わりが見えない。大変苦しいけど、お客さまのために美味しい、安心して食べられるじゃこ天を提供して、食べてもらいたいと思っています」

家計の圧迫は、まだしばらく続きそうです。

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