「SASUKE」が五輪の競技に! 番組考案の障害物レースを加えた近代五種が2028年ロサンゼルス大会で実施

国際オリンピック委員会(IOC)第141回総会において、TBSの人気番組「SASUKE」の海外版である「Ninja Warrior」を基に考案された障害物レースを新たに加えた近代五種が、2028年ロサンゼルス五輪の実施競技として採用された。

近代五種は水泳、フェンシング、馬術、レーザーラン(射撃とランニング)の5種目で争う競技。このうち、馬術については、国によって競技環境整備の問題や安全面が課題となっており、国際近代五種連合(UIPM)はロサンゼルス大会までに、馬術に代わる別の種目に変更することを検討してきた。

そして、このたびのIOCによる協議を経て、「SASUKE」海外版である「Ninja Warrior」を基に考案された障害物レースが、馬術に代わる新種目として採用されることが決定した。なお、今回の決定に伴い、25年から開催される国際近代五種連合主催の競技大会は、障害物レースを加えた5種目での開催が予定されている。

障害物レースに関しては、昨年、テスト大会が4度行われた。TBSから「Ninja Warrior」の撮影セットを貸し出し、大会によってはうんていに似た器具や、反り返った壁などが障害物としてコース設定され、タイムを競う形式で実施。この新しい種目を取り入れたことにより、近代五種はオリンピック競技の中で最もエキサイティングで親しみやすく、人気のある競技の一つとなる可能性を秘めている。

国際近代五種連合の専務理事・Shiny Fang氏は「テレビにおける『Ninja Warrior』現象のパイオニアであり、そのオリジナル番組『SASUKE』の発明者であるTBSからの継続的なインスピレーションは、UIPMがNinja(Warrior)スタイルの障害物レースを、広く認知されたスポーツとして、より発展させるための大きな力になると信じています。われわれは『Ninja Warrior』以上の興奮とダイナミズムを五輪競技レベルで再現し、ほかの近代五種種目とシームレスに融合させることを望みつつ、2028年ロサンゼルス五輪でのデビューを期待しています」と、今後の発展に期待を寄せている。

TBSホールディングス代表取締役社長・佐々木卓氏は「『SASUKE』というテレビコンテンツがベースとなった種目が五輪に正式採用されたのは、画期的なことだと思います。TBSとして大変光栄で喜ばしいことだと感じております」とコメントしている。

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