秋の臨時国会開会!首相の所信表明演説どう見る?議論のポイントは?解散はある?選挙ドットコムちゃんねるまとめ

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2023年10月26日に公開された動画のテーマは……秋の臨時国会開会!ポイントは?

ゲストに選挙プランナーの松田馨氏をお招きし、10月20日に開会した秋の臨時国会のポイントについて語っていただきました。

所信表明演説に込められた岸田首相の決意とは?

【このトピックのポイント】
・岸田首相の所信表明演説は「財政よりも経済」の決意表明だった
・臨時国会のポイントは新任大臣が答弁を乗り越えられるかどうか
・年内解散はない

岸田首相所信表明演説「一丁目一番地は経済」

10月23日、岸田首相は所信表明演説を行いました。

MC伊藤由佳莉「やはり目立つのは経済のテーマでしたね」

松田氏「『経済、経済、経済』とおっしゃってましたからね」

松田氏は、岸田首相が今の経済の状況について30年続いたデフレから脱却するチャンスと捉えている点に言及します。

財政を考える際には収支の均衡を図る「財政規律」が重要です。昨今、税収増と言われるものの、支出も増え続けており、財務省がしきりに増税を唱える背景にはこの財政規律の考え方があります。

ただ、今回の所信表明演説には「財政よりも経済に振り切る」という岸田首相のメッセージが感じられたと松田氏。岸田首相がかねてから口にしてきた「成長と分配の好循環」の実現に向けた決意表明だと感じられたとのことです。

所信表明演説への各党の反応

岸田総理の所信表明演説に対し、野党各党からは「経済対策の遅れは総理による人災」「まったくの経済無策」など厳しいコメントが出ています。

松田氏は「こういう批判はどんどんやったらいい」とする一方で、諸外国に比べて日本は物価やエネルギー価格の高騰を押さえられている点に言及。

「何もやってないという批判はちょっと筋が違うんじゃないかと。遅いとか、規模が小さいという批判だったら分かるんですけど」とコメントしました。

次期衆院選となれば、与党の実績と野党の批判に対し、有権者がどのような判断を下すのかがポイントとなりそうです。

松田氏は各社の世論調査で、有権者の経済に対する関心が高まっている点に触れ「選挙対策的にも経済を重視するのは有効な一手」とコメントしました。

また、今回の所信表明演説では減税の言葉は入っていませんでした。このことをMC伊藤が指摘すると、松田氏は自民党の税制調査会で議論がスタートしたことに言及。「減税の方向性自体は変わっていない」とコメントしました。

ただ、税制については過去からのさまざまな議論の積み重ねがあり、その仕組みも非常に複雑化しており、そこに手を加えることは簡単なことではありません。

また、減税するのであればそれ以外でどのように歳入を確保するかも議論が必要です。どのような減税をどのくらいのスパンで実施するのかといった具体的な議論にはかなりの時間がかかりそうです。

今回の臨時国会ではこの減税についても激しい論戦が繰り広げられることが予想されます。

松田氏は「建設的な批判によってより効果的な減税、あるいは経済対策が行われることは国民にとって利益がありますから、野党はガンガンやったほうがいいと思います」とコメントしました。

臨時国会のポイントは新大臣の答弁

選挙の視点で見た今回の臨時国会のポイントについて、松田氏は「新しく大臣になられた方」とコメント。昨年は内閣改造後に旧統一教会の問題が噴出し、大臣の事実上の更迭や支持率の下落につながりました。

補正予算の成立もさることながら、狙われがちな新任大臣がどう答弁を乗り越えるのかが、今後の政権や議論の深まりにも大きく影響することになりそうです。

最後に、松田氏は次期衆院選のタイミングにも言及。12月5日公示、17日投開票の日程が一部で流れているものの、臨時国会の会期が13日まであることは岸田首相の「補正予算の成立に全力を尽くす」という言葉を挙げ「解散はないと思います」と締めくくりました。

動画本編はこちら!

秋の臨時国会が開幕!所信表明演説をどう見る?注目ポイントは?

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